WEKO3
アイテム
{"_buckets": {"deposit": "38057740-40b8-4dd2-aa23-b01244dcab40"}, "_deposit": {"created_by": 1, "id": "64728", "owners": [1], "pid": {"revision_id": 0, "type": "depid", "value": "64728"}, "status": "published"}, "_oai": {"id": "oai:repo.qst.go.jp:00064728", "sets": ["29"]}, "author_link": ["637797", "637795", "637796", "637793", "637792", "637798", "637794"], "item_10005_date_7": {"attribute_name": "発表年月日", "attribute_value_mlt": [{"subitem_date_issued_datetime": "2012-09-08", "subitem_date_issued_type": "Issued"}]}, "item_10005_description_5": {"attribute_name": "抄録", "attribute_value_mlt": [{"subitem_description": "重粒子線のエネルギー付与は粒子の飛跡に沿って生じるが、その線量分布構造(トラック構造)は、電離密度が高い「コアトラック」と、コアトラックから派生するδ線による「ペナンブラ」の部分に分けられる。実際に重粒子線が細胞のDNAに与える損傷は、DNA二重鎖切断マーカーであるγH2AXを免疫蛍光染色することにより視覚化でき、重粒子線を細胞の接着面に対して水平方向に照射すると、重粒子線の飛跡が観察できる。我々はトラック構造中のDNA損傷の特徴について解析している。鉄線(500MeV/u, LET 200kev/μm)を水平照射したヒト繊維芽細胞の細胞核中には、「線状に形成されているγH2AX フォーカス(点)」:コアトラックと、「コアトラックから離れた場所に独立したスポットとして形成されたγH2AX foci」:ペナンブラが、各々明確に観察される。コアトラックのγH2AX フォーカスはX線によるものと比較して幅が約6.6倍大きく、高解像度の顕微鏡(Delta Vision)下で観察すると、小さなフォーカスが多数集まったクラスターを形成しているのが分かった。このクラスターの形状は、照射後8時間まで間に非相同末端結合依存性に変化する事から、「コアトラックのDNA損傷は8時間までの間にある程度修復されている」と考えられる。しかし、γH2AXクラスターは照射後24時間後も細胞核内に残存している。増殖中の細胞であれば、コアトラックのDNA損傷が残ったまま、16時間から24時間後に細胞はM期に移行するため、細胞死の原因になると考えられる。一方、ペナンブラのγH2AX フォーカスはX線によるγH2AX フォーカスと大きさに有意差はなく、複雑性においてもX線によるγH2AX フォーカスと似通っていて、照射後8時間までの間に急速に消失する。すなわち、今回の結果から、コアトラックによるDNA損傷クラスターが、重粒子線の生物効果がX線より高い要因となっていると考えられた。我々は、コアトラックとペナンブラにそれぞれ特徴的な修復機構についてさらに解析を続けている。", "subitem_description_type": "Abstract"}]}, "item_10005_description_6": {"attribute_name": "会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)", "attribute_value_mlt": [{"subitem_description": "日本", "subitem_description_type": "Other"}]}, "item_access_right": {"attribute_name": "アクセス権", "attribute_value_mlt": [{"subitem_access_right": "metadata only access", "subitem_access_right_uri": "http://purl.org/coar/access_right/c_14cb"}]}, "item_creator": {"attribute_name": "著者", "attribute_type": "creator", "attribute_value_mlt": [{"creatorNames": [{"creatorName": "中島, 菜花子"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637792", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "平山, 亮一"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637793", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "藤森, 亮"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637794", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "その他"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637795", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "中島 菜花子", "creatorNameLang": "en"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637796", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "平山 亮一", "creatorNameLang": "en"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637797", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "藤森 亮", "creatorNameLang": "en"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "637798", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}]}, "item_language": {"attribute_name": "言語", "attribute_value_mlt": [{"subitem_language": "jpn"}]}, "item_resource_type": {"attribute_name": "資源タイプ", "attribute_value_mlt": [{"resourcetype": "conference object", "resourceuri": "http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f"}]}, "item_title": "重粒子線によるDNA損傷と修復の特徴:「コアトラック」と「ペナンブラ」の違い", "item_titles": {"attribute_name": "タイトル", "attribute_value_mlt": [{"subitem_title": "重粒子線によるDNA損傷と修復の特徴:「コアトラック」と「ペナンブラ」の違い"}]}, "item_type_id": "10005", "owner": "1", "path": ["29"], "permalink_uri": "https://repo.qst.go.jp/records/64728", "pubdate": {"attribute_name": "公開日", "attribute_value": "2012-09-14"}, "publish_date": "2012-09-14", "publish_status": "0", "recid": "64728", "relation": {}, "relation_version_is_last": true, "title": ["重粒子線によるDNA損傷と修復の特徴:「コアトラック」と「ペナンブラ」の違い"], "weko_shared_id": -1}
重粒子線によるDNA損傷と修復の特徴:「コアトラック」と「ペナンブラ」の違い
https://repo.qst.go.jp/records/64728
https://repo.qst.go.jp/records/647283a8e6200-0ff1-4ba4-a8e4-df67e295a1b9
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
公開日 | 2012-09-14 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 重粒子線によるDNA損傷と修復の特徴:「コアトラック」と「ペナンブラ」の違い | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
中島, 菜花子
× 中島, 菜花子× 平山, 亮一× 藤森, 亮× その他× 中島 菜花子× 平山 亮一× 藤森 亮 |
|||||
抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 重粒子線のエネルギー付与は粒子の飛跡に沿って生じるが、その線量分布構造(トラック構造)は、電離密度が高い「コアトラック」と、コアトラックから派生するδ線による「ペナンブラ」の部分に分けられる。実際に重粒子線が細胞のDNAに与える損傷は、DNA二重鎖切断マーカーであるγH2AXを免疫蛍光染色することにより視覚化でき、重粒子線を細胞の接着面に対して水平方向に照射すると、重粒子線の飛跡が観察できる。我々はトラック構造中のDNA損傷の特徴について解析している。鉄線(500MeV/u, LET 200kev/μm)を水平照射したヒト繊維芽細胞の細胞核中には、「線状に形成されているγH2AX フォーカス(点)」:コアトラックと、「コアトラックから離れた場所に独立したスポットとして形成されたγH2AX foci」:ペナンブラが、各々明確に観察される。コアトラックのγH2AX フォーカスはX線によるものと比較して幅が約6.6倍大きく、高解像度の顕微鏡(Delta Vision)下で観察すると、小さなフォーカスが多数集まったクラスターを形成しているのが分かった。このクラスターの形状は、照射後8時間まで間に非相同末端結合依存性に変化する事から、「コアトラックのDNA損傷は8時間までの間にある程度修復されている」と考えられる。しかし、γH2AXクラスターは照射後24時間後も細胞核内に残存している。増殖中の細胞であれば、コアトラックのDNA損傷が残ったまま、16時間から24時間後に細胞はM期に移行するため、細胞死の原因になると考えられる。一方、ペナンブラのγH2AX フォーカスはX線によるγH2AX フォーカスと大きさに有意差はなく、複雑性においてもX線によるγH2AX フォーカスと似通っていて、照射後8時間までの間に急速に消失する。すなわち、今回の結果から、コアトラックによるDNA損傷クラスターが、重粒子線の生物効果がX線より高い要因となっていると考えられた。我々は、コアトラックとペナンブラにそれぞれ特徴的な修復機構についてさらに解析を続けている。 | |||||
会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 日本 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2012-09-08 | |||||
日付タイプ | Issued |