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アイテム
脳実質内病変における11C-Methionine PETの有用性と限界
https://repo.qst.go.jp/records/62450
https://repo.qst.go.jp/records/6245012bb59b6-8360-4f42-a549-96353cf5a0a0
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2008-02-28 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 脳実質内病変における11C-Methionine PETの有用性と限界 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
内野, 福生
× 内野, 福生× 吉川, 京燦× 長谷部, 充彦× 長谷川, 安都佐× 溝江, 純悦× 内野 福生× 吉川 京燦× 長谷部 充彦× 長谷川 安都佐× 溝江 純悦 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 【はじめに】頭蓋内病変の診断において、18F-FDG は脳への生理的集積が高く、悪性度の低いグリオーマでは描出が不良で治療計画が困難な例も多い。FDGと比較して脳への生理的集積が少ない11C-メチオニン(MET)の、脳腫瘍診断に対する有用性が報告されている(1)。千葉大学脳神経外科ではこれまで放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター病院の協力を得て頭蓋内病変に対して11C-MET を施行してきた。我々は腫瘍性病変について、11C-MET と手術により得られた病理組織の悪性度グレード(gr.1〜4)を比較検討した。 【対象】対象は2004 年4 月から2006 年11 月に放医研で脳MET-PET を施行した千葉大脳外科患者 45 症例(47 検査)のうち脳腫瘍31 例について検討した。男性22 例、女性9 例で 年齢は14-75(平均46.9)歳であった。 【方法・検討項目】PET 装置はSiemens Biograph、ECAT HR+、ECAT 47 を用いた。 4 時間の絶食後に11C-MET を512-796MBq(平均690MBq)を静脈内注射にて投与し、23 分後にPET 検査を開始した。腫瘍部MET 集積の評価は半定量的評価として腫瘍-正常脳比(TNR)により評価した。TNR は正常側の脳SUV 値に対する病巣のSUV値の比で表した。腫瘍または関心領域に直径1cm のROI を設定し、反対側の正常脳にも広くROI を設定した。それぞれの平均SUV 値からTNR を求めた。病巣側の集積が視覚的に判別困難な場合、MRI あるいはCT 画像を参考にROI を設定した。このTNR と病理組織の悪性度を比較検討した。 【結果】外科治療を行った例は31 例あり、うちglioma が30 例、悪性リンパ腫(ML)が1例であった。glioma30 例について病理組織のグレード分類を表1に示した。悪性度の低いgr.1が3 例 gr.2 が10 例、gr.3 が9 例、最も悪性度の高いgr.4 が8 例あった。 全症例のTNR 値とグレード分類を図1 に示した。悪性度が上がるとTNR も上がる傾向を示したが、gr.2と3ではTNR の差はなく、gr.4 についてはTNR が全例で2 以上の高値であった。astrocytoma(以 下astro)系で比較するとgr.2 では異常集積を認めない例が多く、TNR は1 前後であった(図2)が、悪性度が高くなるとTNR が高値であった。しかし、astro 系とoligodendroglioma(以下oligo)系の混在したgr.3のanaplasticoligo-astrocytoma の1 例でMET 集積が低く、TNR=0.4 であった。病理所見ではoligo 系の要素、核異型性を伴うastro 系の要素を呈し、MIB1 index も高値であった(図3)。一方、純粋なoligo 系ではgr.2の oligo では3 例全例でTNR 高値であった。 oligo 系を除き、astro 系に限った症例で組織グレードとTNR の関係では悪性度が高いほどTNR 高値を示す傾向が示された(図4)。悪性リンパ腫の1 例では、RI で造影される部位のMET は低集積であった(図5)。病理組織では血管周囲、内腔にリンパ細胞の浸潤が著明で凝固壊死の範囲が広くMET低集積の所見は病理所見を反映したものと思われた。結果をまとめるとglioma30 例でastro 系では組織グレードが高いほどTNRが高い傾向があり、oligo 系ではTNR高値の傾向を示した。 しかしgr.3 でもoligo とastro の混在した1例ではTNR が低値を示した。悪性リンパ腫症例ではTNR 低値を示したが、その病理所見では腫瘍内に梗塞がみられた。 【考察】glioma 系腫瘍のMET-PET については、gr.2 のoligo とastro 系の比較では oligo 系でMET 高集積であったのに対し、astro 系ではそれほど高集積を呈したものはなかったとの報告があり(2)、また、oligo 系のMET所見の比較で、gr.2で高集積だが、3 でむしろ低集積の例があると報告(3)もある。今回の検討でも同様の結果であった。悪性度の低い純粋なoligodendroglioma ではMET 高集積であるという報告が多いことから、同じglioma 系腫瘍であってもoligo 系とastro 系では腫瘍生物学的性質が異なると考えられた。 原因は不明であるが、悪性度の高いgr.3 でoligo 系とastro 系の混在した腫瘍ではむしろ集積の低い例もあり、MET による脳腫瘍の診断において念頭に置く必要がある。 頭蓋内リンパ腫では一般にMET 高集積となる(4)が、今回の症例では血管浸潤が強く、梗塞を合併していた。血管病変による修飾を受けた腫瘍組織のMET による診断では本来悪性であってもMET 集積が低下する 可能性があるので注意を要する。 【まとめ】脳実質内病変におけるMET-PET において、astrocytoma 系の腫瘍では悪性度が高いほどTNR 高値の傾向を示した。oigodendroglioma 系腫瘍では悪性度の低い腫瘍でもTNR 高値を示しMET 集積が亢進していた。組織所見が悪性であっても悪性glioma 例や腫瘍内梗塞を合併した例では低集積のことがある。脳腫瘍の診断にMET-PET が有用だが、病理組織所見が悪性でもMET 集積が高くない例があるため、限界を理解した上で活用することが重要である。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第45回千葉核医学研究会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2007-04-07 | |||||
日付タイプ | Issued |