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アイテム
福島に生息する野ネズミの染色体異常
https://repo.qst.go.jp/records/83668
https://repo.qst.go.jp/records/83668be76f41a-6dd5-4379-a334-cbebea775092
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2021-10-27 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 福島に生息する野ネズミの染色体異常 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
久保田, 善久
× 久保田, 善久× Yoshihisa, Kubota |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 要旨 東京電力福島第一原子力発電所の事故により大量の放射性物質が環境中に放出され、広範な地域を汚染した。その結果、汚染地域に生息する野生生物は長期に亘って低線量率の放射線を被ばくする状況に置かれることになった。この原発事故の野生生物への放射線影響調査として放射線の鋭敏な生物影響として認識されているリンパ球の染色体異常を指標として選択し、福島に生息する野ネズミの染色体異常を調査してきた。野ネズミ(ヒメネズミ:small Japanese field mice, Apodemus argenteusとアカネズミ:large Japanese field mice, Apodemus speciosus)の捕獲場所として、空間線量率の異なる3つの汚染地域と対照地域の全4か所を選定した。2012年の7月に捕獲したヒメネズミにおいて染色体異常のひとつである2動原体染色体異常を調べたところ、低線量率地域(空間線量率0.4μSv/hr)では対照地域と違いがなく、一方、高線量率地域(同80μSv/hr)と中線量率地域(同30μSv/hr)では有意に高い異常頻度が観察された。2動原体染色体異常試験を適用できないアカネズミでは、アカネズミ特異的な3色染色体FISH試験法を独自に開発し、2012年に捕獲したアカネズミに活用したところ、高線量率地域のアカネズミで高い染色体異常頻度が観察された。アカネズミの染色体異常試験の精度をさらに高めるために4色染色体FISH試験法を新たに開発し、それを使って高線量率地域のアカネズミの染色体異常頻度の経年変化を調べたところ、2014年までは対照地域と比較して有意に高い値であったが、2016年になると対照地域のネズミと差がなくなった。また、各ネズミ個体の被ばく線量評価に基づき、線量(率)と染色体異常頻度との関係を解析すると、線量(率)に依存して染色体異常が増加する傾向が認められた。以上の結果から、原発事故により帰還困難区域となった地域の中でも空間線量率が特に高い地域に生息する野ネズミでは事故後数年間染色体異常が有意に増加したが、時間経過に伴う空間線量率やネズミの被ばく線量の低下とともに、染色体異常頻度も低下し、2016年以降放射線の影響は観察できなくなったと結論された。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | ICRP原子力事故後の復興に関する国際会議 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2020-12-01 | |||||
日付タイプ | Issued |