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  1. 学会発表・講演等
  2. 招待発表

PETでみる認知症における神経伝達系の病態

https://repo.qst.go.jp/records/73224
https://repo.qst.go.jp/records/73224
a8e36dec-fa6e-498d-9760-2d434412de98
Item type 会議発表用資料 / Presentation(1)
公開日 2014-12-10
タイトル
タイトル PETでみる認知症における神経伝達系の病態
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f
資源タイプ conference object
アクセス権
アクセス権 metadata only access
アクセス権URI http://purl.org/coar/access_right/c_14cb
著者 篠遠, 仁

× 篠遠, 仁

WEKO 721677

篠遠, 仁

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篠遠 仁

× 篠遠 仁

WEKO 721678

en 篠遠 仁

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抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 1.はじめに
 認知症における神経伝達系の異常を捉えることは、認知症の診断に役立つのみならず、対症療法の治療戦略を考える上で重要である。
現在、本邦では認知症の治療薬として3種類のコリン神経系の増強作用を持つ薬剤(コリンエステラーゼ阻害薬)と、1種類のグルタミン酸系の調整薬(NMDA受容体阻害薬)が用いられている。ここでは認知症におけるコリン神経系の病態を中心に述べる。
2.コリン神経系
脳内コリン神経系が認知機能と深い関わりがあることが明らかになったのは1970年代である。健常人にコリン神経系の受容体を阻害する薬物を服用させると認知機能が低下することが示された。アルツハイマー病の剖検脳で、大脳皮質におけるアセチルコリンを合成する酵素と分解する酵素が減少しており、その程度は認知症の重症度と相関することが示された。こうした結果から、アルツハイマー病のコリン神経仮説が生まれ、コリンエステラーゼ阻害薬が治療薬として開発されてきた。一方、コリン神経系機能の画像診断薬として種々の放射性薬剤が開発されてきた。放射線医学総合研究所では、1990年代中旬にアセチルコリンエステラーゼ(AChE)活性の測定するためのPET用放射性薬剤を開発し、これまでに種々の認知症のコリン神経系の病態を明らかにしてきた。アルツハイマー病では認知症状が重度になるにつれて、大脳皮質のAChE活性が低下する1)。早期発症アルツハイマー病では、同程度の晩期発症アルツハイマー病に比べて、大脳皮質のAChE活性の低下が大きい。パーキンソン病では初期から後頭葉のAChE活性が低下し、認知症を伴う症例では大脳皮質の広汎な著しいAChE活性がみられる2)。レビー小体型認知症においては、認知症を伴うパーキンソン病と同様の著しく広汎は大脳皮質AChE活性の低下がみられる。このことは、レビー小体型認知症においてコリンエステラーゼ阻害薬が有用であるとの最近の報告をよく説明する結果である。
最近、ニコチン酸アセチルコリン受容体に対するPET用薬剤が開発され、アルツハイマー病における病態が明らかにされつつある。アルツハイマー病ではアミロイドβタンパクが前頭に多く蓄積するにつれて、前頭皮質内側と前脳基底核のニコチン酸アセチルコリン受容体結合が減少し、これに相関して前頭葉機能検査(Frontal assessment battery)の成績が低下することが示されている3)。
3.グルタミン酸系
グルタミン酸は脳内に広く分布し、認知機能に深く関わる伝達物質である。アルツハイマー病において過剰なグルタミン酸がNMDA受容体を通してカルシウムイオンの過剰な流入を招き、興奮毒性で神経細胞が障害を受け、神経細胞死に至るという説がある。アルツハイマー病治療薬であるメマンチンはNMDA受容体にゆるく結合し、過剰なグルタミン酸の刺激を調節することが治療薬としての作用機構であると想定されている。NMDA受容体に対して、数多くの放射性薬剤が開発されたが、脳内取り込みが低い、NMDA受容体への親和性が低い、体内での代謝が速すぎる、脳内での非特異的結合が高いなどでヒトへの応用に至っていないものがほとんどである。最近、NMDA受容体4)、メタボトロピックグルタミン酸受容体5)に対する有望な放射性薬剤がそれぞれ開発されたので、今後、認知症研究への応用が期待される。
4.セロトニン系
 セロトニン系は、抑うつ症状、精神病症状に深く関与すると考えられている神経系である。PETを用いた研究で、アルツハイマー病において大脳皮質のセロトニン2A受容体が初期から著明に低下していることが示されている6)。これはセロトニン2A受容体が大脳皮質の錐体細胞に発現しており、アルツハイマー病では早期から錐体細胞が障害されるためと考えられている。この研究では抑うつ症状、精神症状とセロトニン2A受容体の低下との相関はみられなかった。
5.おわりに
 神経伝達系機能を測定する放射性薬剤の開発は発展途上にある。今後、優れた放射性薬剤の開発とともに、認知症の病態が明らかになることが期待される。
\n文献
1.Shinotoh H, et al. Progressive loss of cortical acetylcholinesterase activity in association with cognitive decline in Alzheimer's disease: a positron emission tomography study. Ann Neurol. 2000;48(2):194-200
2.Shimada H, et al. Mapping of brain acetylcholinesterase alterations in Lewy body disease by PET. Neurology. 2009;73(4):273-8.
3.Okada H, et al. Alterations in α4β2 nicotinic receptors in cognitive decline in Alzheimer's aetiopathology. Brain 2013; 136: 3004-17.
4.McGinnity CJ, et al. Initial evaluation of 18F-GE-179, a putative PET Tracer for activated N-methyl D-aspartate receptors. J Nucl Med 2014; 55: 423-30.
5.Milella MS, et al. Limbic System mGluR5 Availability in Cocaine Dependent Subjects: A High-Resolution PET [11C]ABP688 Study. Neuroimage. 2014 doi: 10.1016/j.neuroimage.2014.04.061
6.Santoh L, et al. Regional distribution and behavioral correlates of 5HT2A receptors in Alzheimer’s disease with [18F]deuteroaltanserin and PET. Psychiatry Res 2009; 173: 212-7.
会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)
内容記述タイプ Other
内容記述 第51回 アイソトープ・放射線 研究発表会
発表年月日
日付 2014-07-07
日付タイプ Issued
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