WEKO3
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得られた結果を図1に示す。炭素イオンマイクロビーム照射群(IR)の突然変異誘発頻度は、非照射群(Control)に対して約6倍高くなった。今回用いた16x16=256点の格子状照射では、細胞一つの大きさに対して照射点間の距離は十分に大きく、マイクロビームディッシュ上の全ての細胞数に対してマイクロビームが照射された細胞の割合は0.036%と計算される。マイクロビームの直接の照射を受けた細胞のみが100%の確立で突然変異を起こしたと仮定しても今回得られた結果を説明することが出来ず、ディッシュ上の大多数の非照射細胞に間接的な影響として突然変異が誘発されたとしか考えられない。また、ギャップジャンクション特異的阻害剤を併用した場合(L+IR)の突然変異誘発頻度は、非照射群およびギャップジャンクション阻害剤添加の非照射群(L+Cont.)と同じレベルまで抑制された。以上の結果から、昨年度報告した細胞致死効果と同様、観察されたバイスタンダー効果の誘導には、ギャップジャンクションを介した細胞間情報伝達機構が密接に関与していることが示唆された。ネオンイオンとアルゴンイオンの実験結果は、実験回数が少ないためエラーが大きく統計学的に有意な差があるのか否かは現在検証中であるが、特にネオンイオンではマイクロビーム照射群で高い突然変異を示す傾向が現れた。", "subitem_description_type": "Abstract"}]}, "item_10005_description_6": {"attribute_name": "会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)", "attribute_value_mlt": [{"subitem_description": "第6回高崎量子応用研究シンポジウム", "subitem_description_type": "Other"}]}, "item_access_right": {"attribute_name": "アクセス権", "attribute_value_mlt": [{"subitem_access_right": "metadata only access", "subitem_access_right_uri": "http://purl.org/coar/access_right/c_14cb"}]}, 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ヒト正常細胞の遺伝子突然変異に対するバイスタンダー効果のイオン種依存性
https://repo.qst.go.jp/records/70575
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Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2011-10-15 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | ヒト正常細胞の遺伝子突然変異に対するバイスタンダー効果のイオン種依存性 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
鈴木, 雅雄
× 鈴木, 雅雄× 劉, 翠華× アッサワプロンポーン, ナロンチャイ× 舟山, 知夫× 横田, 裕一郎× 武藤, 泰子× 池田, 裕子× 小林, 泰彦× 鈴木 雅雄× 劉 翠華× アッサワプロンポーン ナロンチャイ |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 1. はじめに これまでに世界各国で行われてきたマイクロビーム放射線を駆使した低線量/低フルエンス照射に対する生物影響研究から、バイスタンダー効果を仮定しないと説明出来ない現象が多数報告されている。それらの研究はヘリウムイオンを用いたものが主であり、ヘリウムよりも原子番号の大きな核種のイオンビームを用いたバイスタンダー効果の実証研究は非常に限られている。本研究は、TIARA重粒子線マイクロビーム照射装置を駆使して、ヘリウムよりも原子番号の大きな異なる核種のイオンのマイクロビーム照射に対するヒト培養細胞の生物効果とそのバイスタンダー効果の放射線線質依存性を明らかにすることを目的に研究を進めている。本年は、炭素、ネオン、アルゴンイオンマイクロビーム照射に対するヒト正常細胞の遺伝子突然変異誘発におけるバイスタンダー効果を調べた研究成果に関して、得られた実験結果を報告する。 \n2.実験方法 重イオンマイクロビーム照射は、TIARAサイクロトロンで加速された220MeV炭素イオン、260MeVネオンイオン、460MeVアルゴンイオンを用いて行った。マイクロビームは、直径36mmの照射用シャーレ面上にコンフルエント状態に培養した細胞に対して16x16=256点の格子状に照射を行った。各照射点に対して直径20µmのビームサイズで炭素イオン8個、ネオンイオン2個、アルゴンイオン1個を照射するように計画した。同時にバイスタンダー効果誘導メカニズムを明らかにする目的で、ヒト正常細胞において活性化しているギャップジャンクションに焦点を絞り、その特異的阻害剤を併用して細胞間情報伝達機構のバイスタンダー効果への関与を調べた。ヒト正常細胞は、公的な細胞バンクより入手したヒト皮膚由来正常線維芽細胞を用いた。X染色体上に位置しているhprt遺伝子座を標的遺伝子として、照射後メディウムを加え3時間炭酸ガスインキュベーター内で保持した後トリプシン処理し、組織培養用フラスコに移し一定期間の突然変異発現期間を経て、6チオグアニン耐性クローンの出現頻度より遺伝子突然変異誘発頻度を算定した。 \n 3.結果と考察 得られた結果を図1に示す。炭素イオンマイクロビーム照射群(IR)の突然変異誘発頻度は、非照射群(Control)に対して約6倍高くなった。今回用いた16x16=256点の格子状照射では、細胞一つの大きさに対して照射点間の距離は十分に大きく、マイクロビームディッシュ上の全ての細胞数に対してマイクロビームが照射された細胞の割合は0.036%と計算される。マイクロビームの直接の照射を受けた細胞のみが100%の確立で突然変異を起こしたと仮定しても今回得られた結果を説明することが出来ず、ディッシュ上の大多数の非照射細胞に間接的な影響として突然変異が誘発されたとしか考えられない。また、ギャップジャンクション特異的阻害剤を併用した場合(L+IR)の突然変異誘発頻度は、非照射群およびギャップジャンクション阻害剤添加の非照射群(L+Cont.)と同じレベルまで抑制された。以上の結果から、昨年度報告した細胞致死効果と同様、観察されたバイスタンダー効果の誘導には、ギャップジャンクションを介した細胞間情報伝達機構が密接に関与していることが示唆された。ネオンイオンとアルゴンイオンの実験結果は、実験回数が少ないためエラーが大きく統計学的に有意な差があるのか否かは現在検証中であるが、特にネオンイオンではマイクロビーム照射群で高い突然変異を示す傾向が現れた。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第6回高崎量子応用研究シンポジウム | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2011-10-14 | |||||
日付タイプ | Issued |