WEKO3
アイテム
放射線によるマウス肝がん発生の被ばく時年齢依存性
https://repo.qst.go.jp/records/70412
https://repo.qst.go.jp/records/704129226e3b6-2615-4c56-9888-eaf796d4e96d
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2011-03-10 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 放射線によるマウス肝がん発生の被ばく時年齢依存性 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
尚, 奕
× 尚, 奕× 澤, 百合香× 柿沼, 志津子× 島田, 義也× 尚 奕× 澤 百合香× 柿沼 志津子× 島田 義也 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 【目的】近年、小児の医療被ばくの増加に伴い発達期における放射線の影響が懸念されている。一般に、小児は成人に比べ放射線による発がんリスクが高いといわれている。その論点を実証するため、我々は肝がんに着目して、発がんの被ばく時年齢依存性を動物実験で検証した。また、異なる発達時期の肝細胞の放射線感受性を調べ、肝がん発生の年齢依存性のメカニズムについて検討した。 \n【材料と方法】B6C3F1マウスを用いて、胎児期(胎生17日)、子供期(1週齢)および成体期(7週齢)でγ線2Gyまたは4Gyを全身照射し、生涯飼育で発がん時期やがんのスペクトラム、病理解析を行った。また、胎生17日、1週齢および7週齢の肝細胞の放射線応答について、4Gy照射後1時間、3時間、6時間、12時間、24時間、48時間目の肝細胞に残留したDNA損傷(double-strand break)をgamma-H2AX抗体染色で、細胞増殖能をBrdU取り込み実験、Ki67及びPCNA抗体染色で、アポトーシスをp53、active caspase3抗体染色及びTUNEL法により調べた。 \n【結果と考察】放射線による肝細胞がん(hepatocellular carcinoma, HCC)の発生は、胎児期、成体期被ばくに比べ、生後1週での被ばく群で早期に、高率に発生し、その結果、HCCが原因とされる有意な寿命短縮(P<0.001) が確認された。一方、胎児期被ばくによるHCCの発生頻度は成体期より低い傾向が見られ、HCCの発生には明らかな被ばく時年齢依存性が認められた。 次に、HCC発生の年齢依存性メカニズムを解明するため、異なる発達時期の肝細胞の放射線応答の違いを調べた。胎児の肝細胞は、通常活発に増殖しているが照射後は増殖が低下し、p53の発現誘導とアポトーシスが認められた。また、成体の肝細胞は元々ほとんど増殖してないが、被ばく後生じたgamma-H2AX fociが速やかに消失したことから、DNA損傷の修復が速く、放射線に対する抵抗性が示唆された。一方、生後1週齢の肝細胞では、照射後gamma-H2AX fociの残留が成体肝細胞より多く見られ、DNA損傷修復の遅れが示唆された。また、p53発現が低く、アポトーシスが起こらないこと、さらに予想外に、細胞増殖に対する影響は全く認められないことが明らかになった。この結果から、生後の発達期の肝細胞は損傷を持ったまま増殖し続けるため、突然変異や染色体異常が起こり、HCCが発生しやすくなることが考えられた。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 平成22 年度「個体レベルでのがん研究支援活動」ワークショップ | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2011-02-04 | |||||
日付タイプ | Issued |