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アイテム
重粒子線照射によりゼラチン試料内に発生する過酸化水素の視覚化
https://repo.qst.go.jp/records/69366
https://repo.qst.go.jp/records/69366cd059166-7f2a-480e-a3f7-aadca1386282
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2008-06-23 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 重粒子線照射によりゼラチン試料内に発生する過酸化水素の視覚化 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
松本, 謙一郎
× 松本, 謙一郎× 松本, 厚子× 乳井, 美奈子× 上野, 恵美× Manda, Sushma× 青木, 伊知男× 安西, 和紀× 松本 謙一郎× 松本 厚子× 乳井 美奈子× 上野 恵美× Manda Sushma× 青木 伊知男× 安西 和紀 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 【目的】放医研で重粒子線癌治療が開始されてから既に10年以上が経過し、これまでに多くの治療実績が上げられてきた。また重粒子治療装置の全国への普及が計画され、既に普及用小型装置の建設も進められている。このような背景を踏まえ、今後はより質の高い治療技術が要求されることになる。例えば、重粒子線のような高LET放射線でも少ないながらLETに依存する酸素効果が観察されており、標的組織の周囲に存在する正常な組織への影響が懸念され始めている。そのためLETに依存するフリーラジカル生成の量とそのメカニズム、更に重粒子線を考えた場合にはそのジオメトリーも、同時に解析する必要が生じてきた。そこで3次元画像化に展開可能な新たな測定法の検討を行った。本研究では、先ず、水溶液試料に低LET放射線(X線)を照射した時のフリーラジカル反応と酸素消費と過酸化水素発生の関係を解析した。続いて過酸化水素発生時のニトロキシルラジカルの還元について検討を行った。最後にニトロキシルラジカルの還元に基づいて、高LET放射線(炭素イオンビーム)照射によりゼラチン試料内で発生する過酸化水素の分布の視覚化を試みた。 【方法】少量の常磁性酸素プローブ(LiPcまたはLiPc-BuOの粉末)を入れたマイクロチューブに、mili-Q水またはPBSを満たし、中に気泡が残らないように蓋をしてパラフィルムを巻いて密封した。これにX線(Eeff = 80 keV)を256 Gy照射した後、L-band EPRで測定し、常磁性酸素プローブのEPRスペクトルの線幅から試料中の酸素濃度を求めた。常磁性酸素プローブを含まない同様の試料にX線を256 Gy照射した後、試料中のH2O2濃度を測定した。またTEMPOLの水溶液にX線を256 Gy照射し、TEMPOLのEPRシグナル強度の変化を観察した。TEMPOLの水溶液をゼラチンで固めた試料にある方向から重粒子線を照射した。その際、試料の半分は1 cmの真鍮板で遮蔽し、重粒子線が当たらないようにした。重粒子線照射したゼラチン試料を7T MRIでT1強調のスピンエコーで撮像し、試料内部のTEMPOL由来のT1強調コントラストの変化を調べた。 【結果と考察】水への256 GyのX線照射により、酸素濃度が約30 mmHg程度低下し、同時に約60 μmol/L程度の過酸化水素が生成することを確認した。TEMPOLの水溶液に256 GyのX線を照射すると、TEMPOLの還元が観察され、生成した過酸化水素がここでのTEMPOLの還元に関っている可能性が示唆された。そこで、TEMPOLの水溶液をゼラチンで固めた試料に炭素線を照射した後、7T MRIで内部のスライス像を撮像すると、炭素線照射試料の表面から数cmの部位においてTEMPOLの還元が確認され、この部分で過酸化水素が発生していた可能性が示された。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第61回日本酸化ストレス学会学術集会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2008-06-20 | |||||
日付タイプ | Issued |