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アイテム
水田におけるテクネチウムの挙動
https://repo.qst.go.jp/records/67980
https://repo.qst.go.jp/records/67980b2bcfe0d-98d7-451e-82e1-b7824d770b82
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2004-12-16 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 水田におけるテクネチウムの挙動 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
石井, 伸昌
× 石井, 伸昌× 田上, 恵子× 内田, 滋夫× 石井 伸昌× 田上 恵子× 内田 滋夫 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 【目的】テクネチウム(Tc)は周期律表の43番目に位置し,同位体は全て放射性であることが知られている.放射性テクネチウムの中でも,物理的半減期が約21万年と非常に長い99Tcは,過去には大気圏内核実験により大気中へ放出され,現在では核燃料再処理施設からの放出により環境中に蓄積することが懸念されている.また,Tcの主要な化学形態の一つであるTcO4-は,植物に吸収されやすいことが知られており,植物を介した人体への移行が問題となる.したがって,環境中におけるTcの挙動を明らかにすることは重要である.本研究では,湛水した水田土壌の田面水におけるテクネチウムの挙動を明らかにすることを目的とした. 【方法】水田土壌(灰色低地土)を湛水し, 1週間後,田面水のみを回収した.回収した田面水に95mTcO4-を添加し,溶存態の95mTcO4-から懸濁態Tcへの変化,その変化の原因,変化の割合,および変化する環境の状態を明らかにする実験を行った.溶存態と懸濁態のTcは,孔径0.2μmのフィルターによって分別した. 95mTcのradioactivityは,NaI(Tl)シンチレーションカウンターで測定した. 【結果と考察】田面水に添加した95m TcO4-は,溶存態から懸濁態へと変化することが分かった.濾過により田面水から微生物を除いた場合,懸濁態のTcはほとんど形成されなかった.田面水に抗細菌性抗生物質を添加した場合も同様に,懸濁態Tcの形成が抑制された.特にグラム陰性細菌に対する抗生物質添加により,懸濁態Tcの形成が抑制された.一方,抗真菌性抗生物質および硫酸還元細菌抑制剤の添加は,懸濁態Tcの形成に影響しなかった.溶存態から懸濁態Tcへの経時変化を調べたところ,懸濁態Tc量は田面水へTcを添加した4日後に最大となった.4日目以降42日目まで,懸濁態Tc量はほとんど変化しないことが分かった.懸濁態Tc量が最大となるまでの期間,田面水中のFe(II)濃度は急激に減少した.つまりTcが溶存態から懸濁態へと変化する期間,田面水が還元的環境から酸化的環境へと変化していることが分かった.以上の結果より,田面水において溶存態から懸濁態Tcへの変化は主にグラム陰性細菌により引き起こされることが示された.従来,溶存態から懸濁態Tcへの変化は還元的条件下で起こるとされてきた.しかしながら,Fe(II)濃度変化の結果は,この変化が酸化的環境下でも起こる可能性を示唆している.さらに,一度懸濁態へと変化したTcは容易に溶存態へと変化せず,その結果,植物体への移行は減少し,むしろ水田土壌表面へ蓄積する可能性が考えられた. |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 日本微生物生態学会第20回大会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2004-11-23 | |||||
日付タイプ | Issued |