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アイテム
重金属汚染創傷部の拭き取りを想定した汚染血液の蛍光X線分析による評価
https://repo.qst.go.jp/records/65530
https://repo.qst.go.jp/records/655309163d25d-1894-453f-9eec-79c3f5ab27e5
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2014-11-07 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 重金属汚染創傷部の拭き取りを想定した汚染血液の蛍光X線分析による評価 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
吉井, 裕
× 吉井, 裕× 伊豆本, 幸恵× 柳原, 孝太× 松山, 嗣史× 今関, 等× 濱野, 毅× 山西, 弘城× 稲垣, 昌代× 酒井, 康弘× 栗原, 治× 酒井, 一夫× 吉井 裕× 伊豆本 幸恵× 柳原 孝太× 松山 嗣史× 今関 等× 濱野 毅× 栗原 治× 酒井 一夫 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 【はじめに】核燃料取り扱い施設では,ウランやプルトニウムといったアクチニド核種による汚染を伴う創傷事故が起こる可能性がある. 一般にアクチニド核種は,体内に取り込まれると少量でも大きな内部被ばく線量となるため,このような事故では汚染の有無を迅速に判断する必要がある.通常の汚染検査はαサーベイメーターなどで行われるが,α線はわずかな血液によって容易に遮蔽されるため,創傷部では汚染検査が困難な場合も想定しうる.そこで,我々は蛍光X線(XRF)分析により,創傷部のアクチニドを検出し,かつ定量評価を行うための手法を開発している.蛍光X線分析は化学的な前処理を必要としないため,事故現場で迅速な評価が可能となる.アクチニド汚染を伴う創傷事故が発生し,出血によりα線計測が困難な状況を想定し,我々は,まず汚染した創傷部の血液をガーゼなどで拭き取り,これをXRF分析することで汚染の有無を迅速に判定し(拭き取り法),汚染が確認された場合には創傷部を直接XRF分析する(直接法)ことを検討している .本研究では,このうち拭き取り法について,拭き取り素材の選定や測定方法の最適化に関する検討を行い,その条件において,選定された拭き取り素材にウラン含有ラット血液を滴下した試料の測定を行ったので報告する. 【実 験】本研究では,まず,模擬汚染物質としてアクチニドに比較的近いエネルギーの蛍光X線を放出する重金属である非放射性の鉛を用い,希硝酸で希釈系列を作成した後に非凝固処理済みマウス血液と9 : 1の割合で混合して模擬汚染血液を調製した.模擬汚染血液中の鉛の最終濃度は0, 6.25, 12.5, 25, 50, 100 ppmである.これらを5.5 mmϕに切り出した2種類の濾紙 (Avantec, 5A and 4A) と耳鼻科用綿棒 (白十字, 5号) にそれぞれ吸収させた.模擬汚染血液の吸収量は5A濾紙で約6µL,4A濾紙で約4µL,綿棒で約48µLだった.なお,装置の汚染を防ぐため,これらの試料を2枚のマイラ膜で挟んで封入した.また,八つ折りガーゼ (白十字, テトラガーゼNo.3) にそれぞれの濃度の鉛含有血液を10 µLずつ滴下した.こちらの試料はマイラ膜で挟むには大きかったため,測定時に装置の測定部をマイラ膜で養生した.XRF測定にはSEA1100(日立ハイテク)を用いた。管電圧は50 kV,管電流は1 mA,測定時間は15, 30, 45, 60秒とした.さらに,劣化ウランからなる酢酸ウランを各種濃度で非凝固処理済みラット血液に加えたものを5A濾紙にそれぞれ6µL滴下した試料を作成し,SEA1100で管電圧50kV,管電流1 mA,測定時間60秒として測定を行った. 【結果と考察】鉛含有血液のXRF測定の結果,どの拭き取り素材を用いた場合でもPb Lα,Pb Lβのピークが観測され,そのネット信号強度は鉛濃度に比例した.一般に、グロス信号強度(計数率)ngross [cps]は,標的物質の濃度c [ppm]に比例するネット信号強度(計数率)nnet [cps]と、バックグラウンド信号強度(計数率)nBG [cps]の和として次のようにあらわされる. ngross = nnet + nBG = s c + nBG(1) 本研究ではc- ngross直線の傾きs [cps/ppm]とnBGをより正確に求めるために測定時間を15, 30, 45, 60秒とした.測定時間をt [sec]とすると,グロス信号強度(計数)Ngross [counts]は式(1)より,次のように与えられる. Ngross = s t c + nBG t(2) Fig. 1に,5A濾紙を拭き取り素材とした時のcとNgrossの関係を示す.各直線の傾きと縦軸切片はそれぞれs tとnBG tを表すので,これらをtに対してプロットして直線フィットすることでsとnBGを求めることができる.ここで,検出下限MDL (minimum detection limit) をnBGのばらつきの3倍の信号を与える鉛濃度に相当する値として定義すると,MDLは次式であらわされる. MDL=3√nBG/s/√t(3) Fig. 2にそれぞれの拭き取り素材における測定時間とMDLの関係を示す.素材ごとに吸収量が異なるため,MDLは物質量で表記している.MDLは4A濾紙を用いた場合に最も低いが5A濾紙でもほとんど相違ない.しかし,5A濾紙の拭き取り速度は4A濾紙よりも2倍程度速く,最適な素材は5A濾紙といえる. 選定した5A濾紙を用い,ウラン含有ラット血液を6µLずつ滴下したものについてXRF分析を行った.測定で得られたXRFスペクトルにはU Lαのピークが明瞭に認められたものの,U Lβのピークは装置由来の強いバックグラウンド(Mo Kαのコンプトン散乱線)と重る結果となった。U Lαのピークの信号強度から鉛と同等の方法でMDLを求めたところ,測定時間60秒において,MDLは8.7×10-11 mol であった。これを238Uの放射能に換算すると3×10-4Bqとなる.従来のウラン定量法で同等の検出限界を達成するには数時間の測定を要すると予想される一方,本方法では,汚染血液の採取から評価までにかかる時間はわずか数分であり,かつ,従来法よりも高感度な評価が可能である. 【おわりに】本研究によって,事故時に創傷部がアクチニドに汚染されているか否かを迅速に判定する手法の見通しを得た.本法で有意な汚染を確認した場合,直接法によって汚染量の定量を行うことにより,治療計画を策定するための判断材料を提供できる.本研究で検討した評価法は,緊急被ばく医療において有用な手法になると期待される. |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | X線分析討論会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2014-10-31 | |||||
日付タイプ | Issued |
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Cite as
吉井, 裕, 伊豆本, 幸恵, 柳原, 孝太, 松山, 嗣史, 今関, 等, 濱野, 毅, 山西, 弘城, 稲垣, 昌代, 酒井, 康弘, 栗原, 治, 酒井, 一夫, 吉井 裕, 伊豆本 幸恵, 柳原 孝太, 松山 嗣史, 今関 等, 濱野 毅, 栗原 治, 酒井 一夫, n.d., 重金属汚染創傷部の拭き取りを想定した汚染血液の蛍光X線分析による評価.
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