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アイテム
がん診断と治療の融合を目指した開放型PET装置OpenPETの開発
https://repo.qst.go.jp/records/64913
https://repo.qst.go.jp/records/6491350b1f703-bc5c-4101-8fa6-1925ce68502e
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2013-02-12 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | がん診断と治療の融合を目指した開放型PET装置OpenPETの開発 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
山谷, 泰賀
× 山谷, 泰賀× 吉田, 英治× 稲玉, 直子× 錦戸, 文彦× 田島, 英朗× 平野, 祥之× 伊藤, 浩× 佐藤, 眞二× 稲庭, 拓× 木内, 尚子× 菅, 幹生× 羽石, 秀昭× 中島, 靖紀× 山谷 泰賀× 吉田 英治× 稲玉 直子× 錦戸 文彦× 田島 英朗× 平野 祥之× 伊藤 浩× 佐藤 眞二× 稲庭 拓× 木内 尚子× 菅 幹生× 羽石 秀昭× 中島 靖紀 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 1.はじめに 死因第一位のがんに対し、放射線による診断技術と治療技術の高度化が進められてきたが、それらの組み合わせは未踏の領域であった。これに対して我々は、フルリングでありながらも、物理的に開放された空間を3次元画像化できる、世界初の開放型PET装置「OpenPET」の開発を進めている。2008年に提案した初期アイディアは、図1(a)のように体軸方向に2分割した検出器リングを離して配置することで、解像度や感度を犠牲にすることなく、物理的に開放された視野領域を実現するものであった(dual-ring OpenPET: DROP)1) 2)。このアイディアを拡張すれば、検出器を間引くことで、比較的コストを抑えながら全身を覆うような「フルカバーPET」が実現でき、これまで脳や特定臓器に限定されていた局所イメージングから「全身分子イメージング」に一気に広げることも期待できる3)。もう一つの重要な応用は、診断治療融合である。近年の放射線治療技術の進歩に伴い、例えば治療計画におけるPETの利用など、診断と治療の融合が進められているが、OpenPETは診断と治療の距離を一気に縮めて、究極とも言えるPETイメージングをしながらの放射線治療を可能にする技術である。具体的には、がんの3次元位置を直接確認しながら行う放射線治療や、粒子線治療ではさらに患者体内の線量分布をその場で確認しながら行う治療など、安心・確実な未来の放射線がん治療の実現を目指している。そして、この「がん治療イメージング」に特化したOpenPET装置として、図1(b)上に示すような第二世代OpenPET(single-ring OpenPET: SROP)を提案している4) 5)。本稿では、このSROPの小型試作機開発およびHeavy Ion Medical Accelerator in Chiba (HIMAC)におけるコンセプト実証実験について報告する。 \n 図1 OpenPETの初期アイディア(a)とがん治療イメージングに特化した第二世代OpenPET(b)。 それぞれ、小型試作機を開発し、コンセプトの実証を行った。 2.方法 試作機では、楕円状に16個のDOI検出器を配置したリングを2本製作し、ずらしながら45度傾けることによって、約7.5cm幅の開放空間を確保した(図1(b)下)。また、自己放射能のないGSOシンチレータを採用することによって、核破砕反応によって生成された陽電子放出核種のような低放射能分布のイメージングに対して、定量性改善を図った。DOI検出器は、2.9 x 2.9 x 7.5 mm3のGSOを16 x 16 x 4層に並べたシンチレータブロックとH8500 PMTから成り立つ。そして、PMMAファントム(4cm角、10cm長)に対して、通常の重粒子線ビーム(12C照射)に加えて、試行中のRIビーム照射(11C照射)を行った。いずれも、照射時間は約10秒、照射線量は約2.5Gyである。 \n3.結果 図2は、照射直後から20分間PET計測を行って、画像化した結果である。ペンシルビーム(ビーム径約1.5cm)の上半分の飛程を9mmずらし、その9mmのずれがPET画像上で再現されているかどうかに注目したデモンストレーションである。これより、12C照射でも11C照射でも段差が可視化されたが、11C照射では、12C照射の約5倍のカウントが得られ、PET計測時間の短縮が可能であることが示唆された。また、11C照射では、12C照射とは異なり、標的内部の一次ビーム停止位置そのものが画像化されている点も重要である。 \n4.結論 第二世代OpenPETによる照射野イメージング性能が実証された。この結果を受けて、2016年3月までに、ヒトサイズのOpenPET実証機を開発する予定である。 \n参考文献 1) Yamaya T, Inaniwa T, Minohara S et al.: Phy Med Biol 53: 757-775, (2008). 2) Yamaya T, Yoshida E, Inaniwa T et al.: Phy Med Biol 53: 1123-1137, (2011). 3) Yamaya T, Yoshida E, Inadama N et al.: IEEE Trans Nucl Sci 56: 2644-2650, (2009). 4) Kinouchi S, Yamaya T, Tashima H et al.: IEEE NSS-MIC, MIC15.S-275, (2011). 5) Tashima H, Yamaya T, Yoshida E et al.: Phy Med Biol 53: 4705-4718, (2012) \n 図2 開発した試作機による重粒子線治療の照射野イメージング実験の一例 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 研究会「放射線検出器とその応用」(第27回) | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2013-02-07 | |||||
日付タイプ | Issued |