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アイテム
p53転写非依存性アポトーシス誘導経路に作用する8-キノリノール誘導体 KH-13の作用機構解析.
https://repo.qst.go.jp/records/64662
https://repo.qst.go.jp/records/64662f45a4b79-261b-4b53-ab9f-b40126b24ea7
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2012-07-06 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | p53転写非依存性アポトーシス誘導経路に作用する8-キノリノール誘導体 KH-13の作用機構解析. | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
森田, 明典
× 森田, 明典× 内田, 孝俊× 大谷, 聡一郎× 花屋, 堅悟× 王, 冰× 田中, 薫× 細井, 義夫× 青木, 伸× 池北, 雅彦× 王 冰× 田中 薫 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | はじめに:p53依存性アポトーシス経路には、p53の標的遺伝子の転写活性化を介した「転写依存性経路」だけでなく、ミトコンドリアのBcl-2ファミリー分子とp53が直接結合することでアポトーシスが誘導される「転写非依存性経路」と呼ばれる分岐経路があることが知られている。これまでの研究で我々の研究グループは、薬理的なp53阻害による防護効果を最大限引き出すためには、転写依存性、非依存性経路の両方を阻害することが効果的であることを明らかにしていた [1]。しかしながら、細胞や組織ごとの両経路の寄与の割合はいまだ不明な点が残されており、両経路の寄与の程度を明らかにするためには、一方の経路を特異的に阻害する薬剤の開発が不可欠である。このようなp53阻害剤は、これ迄のところ、転写非依存性経路の特異的阻害剤とされるピフィスリンµ(PFTµ)だけであった [2]。また、PFTµは、骨髄死相当線量の放射線からマウスを防護することも報告されていたが、我々が行った追試では、全身照射マウスの放射線防護効果は認められず、転写非依存性経路の抑制が放射線防護上、重要であるか否かについて確定的な結論が得られていなかった。 \n 一方、我々の研究グループにおいて進められていたp53分子内に存在する亜鉛イオン結合部位を標的とする新規p53阻害剤の探索化合物からは、いくつかの興味深い化合物が見出されていた。本研究では、探索過程で見出された転写非依存性経路を特異的に阻害する8-キノリノール誘導体、KH-13 (5,7-bis(N,N-dimethylaminosulfonyl)-2- methyl-8-quinolinol) に注目し、そのアポトーシス抑制機構の解明を目指した。 \n 材料・方法:p53依存性の放射線誘発アポトーシスを引き起こすヒトT細胞性白血病細胞株MOLT-4の放射線細胞死をモデル細胞死として、候補化合物のp53阻害剤としての活性評価を以下の方法で行った。 \n(1) アポトーシス抑制効果は、色素排除試験とMitoTracker染色法によるミトコンドリア膜電位低下の測定によって検討した。 \n(2) p53抑制効果は、p53の標的遺伝子産物であるPUMA、p21の転写活性化をRT-PCR法、ウェスタンブロット法で検討した。 \n(3) 転写非依存性経路に対する阻害効果は、この経路の起点となるp53とBcl-2ファミリー分子との結合について、化合物処理後の両分子の結合抑制効果を免疫共沈降法で検討した。 \n結果と考察: KH-13によるp53依存性アポトーシス抑制効果を検討したところ、優れた細胞死抑制効果とミトコンドリア膜電位の喪失抑制効果が認められた。また、p53ノックダウン細胞株での比較から、KH-13のp53特異性も明らかとなった。p53転写依存性経路の解析では、KH-13はp53標的遺伝子の発現誘導に影響を及ぼさず、転写非依存性経路を特異的に抑制することが示され、PFTµと比較して低い細胞毒性、高いアポトーシス抑制効果を示すことも明らかとなった。 \n 転写依存性経路に干渉しないことを示すこれらの結果は、KH-13がPFTµよりも優れた転写非依存性経路阻害剤となる可能性を示していると考えられ、この分岐経路の役割の解明に有用な阻害剤・防護剤となることが期待される。本発表では、マウスモデルでの放射線防護効果の検証結果についても報告する。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第41回 放射線による制癌シンポジウム―基礎と臨床の対話―.第50回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2012-06-30 | |||||
日付タイプ | Issued |