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アイテム
がん治療分子標的候補:Emi1の発現阻害による放射線増感効果
https://repo.qst.go.jp/records/64661
https://repo.qst.go.jp/records/646619d01b477-6796-4ddb-8277-530306b27a0d
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2012-07-06 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | がん治療分子標的候補:Emi1の発現阻害による放射線増感効果 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
中島, 菜花子
× 中島, 菜花子× 平山, 亮一× 藤森, 亮× その他× 中島 菜花子× 平山 亮一× 藤森 亮 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 我々は放射線治療の質の向上に資するため、腫瘍細胞限定的に効果がある増感剤を探索している。 Emi1は細胞分裂を調節する分子であり、S期からM期初期にかけて発現が誘導され、APC/Cの活性を抑制している。Emi1遺伝子の発現を阻害した細胞は、S期からM期への移行が阻害され、DNA合成をし続けるため核が肥大化する。Emi1遺伝子は増殖期の細胞で発現しているが、種々のがん細胞においてその発現量が高まることから、Emi1はがん治療の分子標的になり得ると期待されている。この研究では、ヒトがん細胞とヒト正常細胞でEmi1の発現をRNA干渉法により阻害し、Emi1発現の放射線感受性への影響を検討した。 材料・方法: 対数増殖期のヒト肺がん細胞(Human Lung Carcinoma: A549)・ヒト正常繊維芽細胞(Human Normal Fibroblast: HFLIII)にNegative Control siRNA (siControl)およびEmi1 siRNA (siEmi1)をリポフェクタミン (Invitrogen)を用いて細胞に導入し、48時間培養することにより、Emi1遺伝子の発現を阻害した。Emi1発現阻害の効果は、増殖率・細胞周期の解析・核の肥大化の有無により判定した。siRNAを導入した細胞に、各線量のX線および炭素線(LET 70 Kev/μm)を照射し、コロニー形成法にて生存率を評価した。 結果: Emi1発現の阻害による核の肥大化・増殖の抑制はHFLIII・A549共に認められた。A549においては、 Emi1発現を阻害した細胞はX線・炭素線両方において放射線感受性が有意に増加した。一方で、HFLIIIでは、siEmi1のX線増感効果は認められなかった。 この結果からEmi1はがん細胞の放射線感受性に関わる因子であることが示唆された。Emi1の発現阻害は「増殖中のがん細胞にのみ」効果があり、「休止期の細胞を始め正常細胞」には影響の少ない増感剤となり得ると言える。High LETの炭素線に対する増感効果も認められた事から、Emi1の発現阻害と重粒子線照射の併用は、よりがん細胞特異的な治療になると期待できる。 我々は引き続き、種々の細胞株においても同様の傾向が見られるか検討中である。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第50回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2012-06-30 | |||||
日付タイプ | Issued |