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アイテム
PETのヒト展開の標準化:必要性と日核の対応「規制科学からみた標準化」
https://repo.qst.go.jp/records/64172
https://repo.qst.go.jp/records/641722fce704a-ee1f-427f-be31-10911cf2948c
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2010-12-28 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | PETのヒト展開の標準化:必要性と日核の対応「規制科学からみた標準化」 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
栗原, 千絵子
× 栗原, 千絵子× 栗原 千絵子 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | はじめに 今回、「PETのヒト展開に求められる標準化」というセッションの中で、「規制科学からみた標準化」というタイトルをいただいた。一般に「標準化」とは製品規格やシステムの標準化を意味するが、「PETのヒト展開」という問題設定の中で規制について考えるとき、「世界標準」と日本の現状の比較において日本の抱える課題とそれを克服する対策を「標準化」の方向性として論じることにこそ意義があると考える。このため、本講演では以下の3点について検討したい。 1.PET薬剤の安全性と信頼性確保のための制度枠組み 2.被ばく線量評価の考え方 3.探索的PET臨床研究の深化と推進のための枠組み なお「規制科学」(regulatory science)は米国では規制・政策の検討に供する実証科学として論じられるが、日本では米国同様の意味と政策科学の双方の意味を持つ。本論では政策科学的な観点から論じる。 \n1.PET薬剤の安全性と信頼性確保のための制度枠組み PET薬剤を薬事承認・保険診療化へと展開するための制度枠組みについては、第一に、信頼性および安全性の保証と評価の妥当性の確保のための、製造・非臨床安全性・臨床評価基準の確立が必要不可欠である。米国では、一般の治療薬の基準とは別に、PET薬剤に特化したこれら基準が2004年から2009年にかけて策定された。EUでは、製造及び臨床評価について同様の基準が策定され、非臨床安全性については学術団体からの提案がなされている。日本では、放射性診断薬の治験に関する非臨床安全性および臨床評価の考え方が研究班で検討される一方、日本核医学会で、疾患診断のみならずバイオマーカーとしての機能にも着目した「分子イメージング薬」に関する製造・非臨床安全性・臨床評価の基準が検討されている。これらの実現化と、適正な臨床研究・治験を推進する運用が待たれるところである。 第二に、米国では商業的な営みに限らず、臨床使用するPET医薬品は、2011年末までに、承認取得するか、さもなければFDAにIND申請する「臨床試験」もしくはFDAの認可するRDRC(放射性医薬品研究委員会)の枠組みでの「臨床研究」として実施しなければならないとされた。これにより、未承認のPET薬剤が、研究か一般診療か不明瞭なまま使われることはなくなり、バイオマーカーも含めたPET医薬品の承認が進むと予想される。この状況に照らし、日本においても企業的か研究的かを問わず安全性と信頼性を高めるための制度的枠組みが不可欠である。 \n2.被ばく線量評価の考え方 ヒト被ばく線量の推定の方法論については本講演では触れないが、被験者の安全性と、研究結果により社会が受ける便益との関係を比較衡量するリスク・ベネフィット評価においては、医学研究の被験者についての「線量拘束値」の考え方の周知が欠かせない。IAEA(国際原子力機関)では、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告による線量拘束値と対応するリスクを社会的ベネフィットと比較考量する考え方が倫理委員会での研究計画審査で参照されるよう各国政府の対応を求めている。日本においても、IAEAが提唱する基準案の最終化・施行に対応して国内におけるコンセンサスを形成することが望まれる。 \n3.探索的PET臨床研究の深化と推進のための枠組み 安全管理や一般診療化に向けた信頼性保証体制の充実が求められる一方で、PET薬剤の人体への介入は「非侵襲的」とされるようにリスクがミニマムな介入であることの再認識も不可欠である。被験者や観察者が知覚できるような作用を伴わずに、画像によって薬物の挙動や人体の生化学的機能を観察できるため、病態生理の探索や疾患の原因解明、診断薬のみならず治療薬の早期の創薬シーズ探索に活用できる。こうした探索的な研究は、薬事承認や保険診療化へと向けた厳格な枠組みとは別に、比較的緩和された枠組みの中で実施できる体制が米国、英国にはあり、産学連携におけるアカデミア主導の研究推進に寄与している。米国においては上述のRDRC審査による体制がこれにあたる。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第5回 分子イメージング研究センターシンポジウム「RIの開発と応用」 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2010-11-29 | |||||
日付タイプ | Issued |