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アイテム
分子イメージングで診る精神・神経疾患
https://repo.qst.go.jp/records/62924
https://repo.qst.go.jp/records/62924caeacbc2-431c-402b-aa2f-e55576544a26
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2008-12-17 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 分子イメージングで診る精神・神経疾患 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
伊藤, 浩
× 伊藤, 浩× 伊藤 浩 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | ポジトロン断層装置(PET)は、様々な放射性薬剤いわゆる分子プローブを用いることにより脳神経受容体などの脳神経機能を生体において定量的に画像化することができるツールであるが、我々はこれを用いて統合失調症やうつ病、認知症などをはじめとする精神・神経疾患の病態解明および薬物治療効果の客間的評価法の確立を目指した研究を行っている。 統合失調症に関しては、原因の一つとして「ドーパミン仮説」が提唱されているが、ドーパミン作動性神経系を中心として病態解明に向けての研究が進行中である。まず、病態解析のための基盤データとして、ヒト生体におけるドーパミン作動性神経系のシナプス前機能(ドーパミン生成能、トランスポーター)およびシナプス後機能(D1、D2レセプター)の正常データベースを構築し、それらの解剖学的分布や正常脳機能との関連を明らかにした。また、統合失調症においてはシナプス前機能の一つであるドーパミン生成能が亢進しており、その程度が重症度と相関することが判明したが、これに関連して、従来用いてきたドーパミンD2レセプターのアンタゴニスト(遮断薬)リガンドに加えてアゴニスト(作動薬)リガンドによるレセプター結合能の定量測定法を確立し、シナプス間隙の内因性ドーパミン濃度の統合失調症における変化を捉えるための研究も開始した。さらに、抗精神病薬の作用部位について、従来から提唱されている第2世代抗精神病薬における「limbic selectivity」についての検証をPETを用いて行い、副作用頻度が少ないとされている第2世代抗精神病薬においても「limbic selectivity」はみられないことを示し、少ない副作用頻度で治療効果を得るためには第1世代・第2世代抗精神病薬に関わらず適切な用量設定が重要であることが示唆された。 うつ病に関しては、治療薬の主な作用部位であるセロトニントランスポーターについての研究に加え、近年では、同様に治療薬の作用部位であるノルエピネフリントランスポーターのヒト生体における定量測定法を確立し、ノルエピネフリントランスポーター遮断薬投与による結合能の変化についての検証を進めている。また、老年期のうつ病については、臨床上、認知症との鑑別が難しいケースがしばしば見受けられるが、受診後早期に脳内βアミロイド蓄積をPETにより定量的に評価することにより、これについての客観的な鑑別が可能となるかどうかについても研究を開始した。 認知症に関しては、軽度認知機能障害患者における脳内βアミロイド蓄積の定量的評価を経時的に施行し、アミロイド蓄積の経時的変化と病態の変化との関連についての研究が進行中であり、経過中にアルツハイマー病に移行した例ではアミロイド蓄積も経時的に増加していることが示されつつある。 以上のように、分子イメージング技術による精神・神経疾患病態のヒト生体における解明は着実に進んできており、今後も新たな分子プローブの開発と併せ、さらに研究を進めていく必要がある。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 分子イメージング研究シンポジウム MOLECULAR IMAGING 2008 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2008-12-15 | |||||
日付タイプ | Issued |