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  1. 学会発表・講演等
  2. 口頭発表

重粒子線がん治療における生物・治療効果の推定

https://repo.qst.go.jp/records/60281
https://repo.qst.go.jp/records/60281
3f117329-9137-484f-9bb0-b061232e8b0b
Item type 会議発表用資料 / Presentation(1)
公開日 2004-03-02
タイトル
タイトル 重粒子線がん治療における生物・治療効果の推定
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f
資源タイプ conference object
アクセス権
アクセス権 metadata only access
アクセス権URI http://purl.org/coar/access_right/c_14cb
著者 松藤, 成弘

× 松藤, 成弘

WEKO 599055

松藤, 成弘

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松藤 成弘

× 松藤 成弘

WEKO 599056

en 松藤 成弘

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抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 放医研HIMACでは1994年から炭素線によるがん治療臨床試験を行っている。2004年2月時点での延べ患者数は1900名を超え、その良好な試験結果から2003年11月に一部が高度先進医療の認定を受けた。一方、ドイツでも1997年末から重イオン研究所GSIで炭素線の臨床試験が行われている。約170名の治療を終え、同様に良好な途中経過が得られている。
炭素線をはじめとする重粒子線治療固有の問題として、入射粒子のフラグメント化が存在する。治療に供するためβ~0.8程度まで加速された高速の炭素イオンは体内入射後一部が人体構成原子との間で核破砕反応を起こし、様々な種類のフラグメント粒子に砕ける1)。照射野形成機器の効果も加わって、治療ビームは幅広い核種・エネルギー(=線質)の分布を持つ。ここで、放射線の及ぼす生物効果は線量に加え線質にも依存する。従って治療線量の決定はまず線質を物理的に評価し、次いで線質に基づいて生物・臨床線量を精度良く推定することが求められる。放医研とGSIとは現在それぞれ異なったモデルに基づいて評価を行っているが、重粒子線治療全体の高度化を図る上で両者の治療経験を共通の横軸を用いて相互比較できることが極めて重要である。以下に放医研とGSIの生物効果推定モデルについて概説する。
\n放医研の生物線量決定手法2)
 放医研ではまず重イオンフラグメント反応シミュレーションコードHIBRAC3)を用い、単色の炭素線について各照射深での線量平均LET値を計算する。一方、単色炭素線に対するHSG細胞の生残率実験結果をLQ(Linear Quadratic)モデルで解析し、線量の一次と二次の係数、αiとβiのテーブルをエネルギーの関数として作成する。このテーブルから、当該線量平均LET値を持つ単色ビームのαβを得る。SOBPビームの場合には、αmix、βmixを、fiをエネルギーiを持つビームの組成比として次式で定める4)。 
    
この手法から明らかな通り、放医研では治療ビームが炭素イオンのみで構成されていると見なしている。
\nGSIの生物線量決定手法5)
GSIでは、LEM(Local Effect Model)に基づいた計算を行っている。以下、LEMを概説する。
?対象となる細胞または腫瘍のX線での照射結果から、LQモデルにおける線量Dの一次と二次の係数、αXとβXを導出する。
?一方、ある照射深での核種・エネルギー(LET)分布を計算から求める。
?個々のイオンの入射位置を乱数で決定し、その点から動径方向の線量トラック構造D(r)を計算する。ここで、トラック中心部の高密電離領域コアの半径rc及びその周囲の希薄な電離領域ペナンブラの最大半径rpはそれぞれ rc=0.00116β(μm)  rp=0.768E-1.925√E+1.257 (μm)
で近似する(Eは粒子のエネルギー(MeV)、βは光速との速度比)。
?水で近似した細胞核の計算領域を一つの面積Lの計算メッシュに分割する。
?個々のメッシュに付与される線量をイオンの入射位置との距離rから求める。
?全てのイオンが個々の計算メッシュに付与する線量を足しあげ、各メッシュごとに総線量DLを得る。
?当該計算メッシュでの損傷数をLQモデルに従って算出し、細胞全体に対する割合νL=(αXDL+βXDL2)・L/Sを求める。
?この計算を全ての計算メッシュについて行う。得られた損傷数の総和ν=Σ(νL)から、細胞全体の生残率SをS=exp(-ν)として評価する。
このようにLEMでは、LQモデルが細胞核を細かく分割したどの微小な領域においても独立して成立することを前提とする。細胞の生残率はイオンのトラック構造に基づき、核の局所に付与される線量によって決定されると見なしている。
\n粒子の線量トラック構造はエネルギーのみならず速度の関数でもあるため、同一のエネルギー(LET)の場合でも粒子種(質量)が違えば異なる。従って全てを炭素イオンと見なす放医研のモデルでは現実の生物効果との間に有意な差を生じている可能性がある。そこで最初に実験で得られた290MeV/n-CビームがPMMAに入射した際の核種別LETスペクトルを用いてLEMモデルの計算を行い、単一エネルギーの炭素イオンのみとして得られた結果と比較した。その結果、放医研モデルでの近似は実用上問題ない精度を有していることが確認された。次いで、同一条件下で双方のモデルに基づいた治療線量分布の計算を行い、結果の比較を行った。その結果、1回照射線量が増加するにつれて両モデル間の治療線量値のずれが顕著となる傾向が確認された。この主因には、深さ方向の線量分布形状が線量レベルに依らず固定される放医研の照射法に依ると考えられる。しかし、線量分布形状を可変にした場合でも両モデルの予測結果には差異が存在し、何れか/双方のモデルに未だ不十分な点があることが示唆されるものとなった。この原因を明らかにするため、今後両施設間で治療ビームの物理・生物線量分布の相互比較を行うことを予定している。
本演題では以上放医研、GSI双方の生物線量評価モデルと、両モデルの治療線量分布結果の比較を示すと共に、重粒子線の治療・生物効果を評価するための新たな試みについても触れる。
\n参考文献
1) N. Matsufuji et al. : Phys. Med. Biol. 48: 1605-23, 2003
2) T. Kanai et al. : Int. J. Radiat. Oncol. 44: 201-10, 1999
3) L. Sihver, D. Schardt and T. Kanai : Japan. J. Med. Phys. 18: 1-21, 1998
4) M. Zaider and H. H. Rossi : Radiat. Res. 83: 732-39, 1980
5) M. Scholz, A. M. Kellerer, W. Kraft-Weyrather and G. Kraft : Radiat. Environ. Biophys. 36: 59-66, 1994
会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)
内容記述タイプ Other
内容記述 研究会「放射線・粒子線と物質との相互作用の原子分子、生体の基礎過程から医学、産業応用まで」
発表年月日
日付 2004-02-24
日付タイプ Issued
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Ver.1 2023-05-15 21:55:30.017472
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