WEKO3
アイテム
マイクロコズムを用いた放射線と他の有害因子の比較影響研究
https://repo.qst.go.jp/records/59481
https://repo.qst.go.jp/records/59481f997211a-e563-4090-b638-91b62fea07a5
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2002-12-16 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | マイクロコズムを用いた放射線と他の有害因子の比較影響研究 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
府馬, 正一
× 府馬, 正一× 府馬 正一 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 生態系は、放射線ばかりでなく他の多種多様な有害因子にも曝露されている。近年、放射線と他の有害因子の生態系影響を比較評価したり、両者の複合影響を評価する必要性が指摘されている。 生態系は多様な生物種から構成され、それらの間には複雑な相互作用が存在する。従って、生態系影響を評価する際には、生態系を構成する個々の生物種に対する直接影響を評価するだけでは不十分で、生物種間相互作用を介した間接影響も考慮して系全体に対する影響を評価する必要がある。 そこで、我々は多種生物で構成されるモデル実験生態系(マイクロコズム)を用いて生態系影響を研究することにした。マイクロコズムとは、制御環境条件下で生物群集を培養した系で、実際の生態系における物理的、化学的、生物的要素と、それらの相互作用を包含した実験系である。現在我々が用いているマイクロコズムは、水圏微生物生態系を模擬したもので、生産者である鞭毛藻Euglena gracilis Z、消費者である繊毛虫Tetrahymena thermophila B、分解者である細菌Escherichia coli DH5αから構成されている。相互作用の結果、これらの生物種は外部からの栄養補給なしに1年以上にわたって細胞数をほぼ一定に保つことができる。 このマイクロコズムにγ線を照射した場合、50、100 GyではE. coliの細胞数が照射直後に一時的に減少したが、その他の生物種には影響が見られなかった。500、1000 GyではE. coliは照射直後に死滅し、T. thermophilaとEu. gracilisはそれぞれ対照よりも細胞数が減少した。このT. thermophilaの減少は、γ線の直接影響ではなく、被食者であるE. coliが死滅したことによる間接影響と考えられる。5000 Gyでは、全ての生物種が照射直後に死滅した。マイクロコズムに紫外線、酸(酸性雨を模擬した硝酸と硫酸の混合酸)、アルミニウム、マンガン、ニッケル、銅、ガドリニウムをそれぞれ負荷した場合、γ線と同様に生物種間相互作用を介した間接影響が見られた。また、負荷量に応じて、無影響、細胞数が減少、1種または2種が死滅、全ての生物種が死滅という影響が概ね見られた。「1種または2種が死滅」を影響のエンドポイントとした場合、500 Gyまたは1000 Gyのγ線による影響は、5000 J/m2の紫外線、pH3.5酸性化、100 μMの銅およびニッケル、300 μMのガドリニウム、10000 μMのマンガンによる影響と同程度であると評価できた。このような影響レベルを比較したデータは、他の有害因子と相対的に放射線の生態系リスクを評価したり、また放射線を基準として他の様々な有害因子の生態系リスクを順位付けする際に役立つと考えられる。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第2回放射線安全研究センターシンポジウム | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2002-12-03 | |||||
日付タイプ | Issued |