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アイテム
I-129を用いた年代測定とヨウ素の地球化学的挙動
https://repo.qst.go.jp/records/59056
https://repo.qst.go.jp/records/59056db526fc7-da03-4356-b90e-fb1e00949ee0
Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2002-06-05 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | I-129を用いた年代測定とヨウ素の地球化学的挙動 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
村松, 康行
× 村松, 康行× 村松 康行 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | ヨウ素-129(半減期:1570万年)は消滅核種として知られるが、現在でも宇宙線と大気中のXeとの反応やUの自発核分裂などにより極微量ながら生成されている。また、核実験や原子力施設の稼働により人為起源のI-129が環境中に加わっている。 環境試料中のI-129の分析法としては、主として放射化分析法が用いられている。しかし、地球化学的トレーサーとしてヨウ素のグローバルな動きを見る場合や自然界でのレベルを測定し年代測定を行う場合は、感度的に優れた加速器質量分析法(AMS)に頼るしかない。 ここでは、AMSを用いた千葉産ヨウ素の年代測定、および、ヨウ素の地球化学的挙動についての研究を中心に述べる。また、I-129に関係した環境研究についても紹介する。 ヨウ素-129年代測定法: 上述したように、自然界でI-129が生成されているが、それらは海洋に移行すると考えられる。そして、海水中の安定ヨウ素(I-127)と均一に混ざり、核実験が行われる以前における129I/127I比はほぼ一定(1500x10-15)に保たれていたと推定される。しかし、ヨウ素が海水から海底に堆積すると、新しいI-129が供給されなくなり129I/127I比はI-129の半減期に従い減少する。そこで、試料中の、129I/127I比をAMSを用い測定することにより、ヨウ素の年代を求めた。(測定にあたっては米国Rochester大及びPurdue大の協力を得た。) ヨウ素の年代とかん水の化学組成: 129I/127I比は測定した千葉産のかん水10試料の平均で 170x10-15であり(範囲:153 - 188 (x10-15))、上で述べた自然界(海水)の定常値と比べ大きく減少している。この値から計算するとかん水中のヨウ素の年代は約5000万年前となる。これはヨウ素が産出する地層(100-200万年)に比べ遥かに古く、その地層に堆積した海藻などからできたという従来の説では説明できない。つまり、ヨウ素は他から移動して来たことを意味する。 年代測定以外に、かん水中に含まれる17種類の元素(イオン)の分析や幾つかの安定同位体の測定も行った。それらの結果を総合して考えると、かん水が生成した環境は、有機物が多く還元状態が進んだ海底堆積物中であったと推定される。 プレートの沈み込みとヨウ素のリサイクル: 今回の年代測定と化学分析の結果から次の様なヨウ素の濃縮機構を考えた。まず、海水中のヨウ素が藻類やプランクトンに取り込まれ海底に堆積する。海洋プレートの移動に伴い、堆積物中のヨウ素の含有量は時間と共に増えていく。堆積物をのせたプレートが沈み込むとき堆積物から間隙水が絞り出されるが、ヨウ素はそれと一緒に溶け出すと考えられる。そして、一部は地層に注入され、千葉の上総層群中に見られる高濃度のヨウ素を含んだかん水の起源になったと推定する。 今まで、ヨウ素の地球化学的循環を考えるとき、海洋プレートの動きはほとんど考慮されなかった。本研究で得られた結果は、沈み込み帯においてヨウ素が海底堆積物から海洋や陸地へ「リサイクル」している可能性を示している。千葉で見られた例は、単に一地域の現象ではなく、地球的に起こっていると推定される。事実、千葉ほどではないが、世界の各地でヨウ素に富んだかん水が産出している。また、興味深いことにはヨウ素とメタンが共存することが多く、ヨウ素の起源を調べることはメタン(メタンハイドレートも含む)の成因を探る上でも重要と思われる。さらに、地下深部の水の動き(地震の発生とも関係)を知る一つの手がかりとして利用できる可能性もあろう。環境安全の面では、使用済み核燃料中に129Iが多く含まれており、再処理や廃棄物処分に関連し、ヨウ素の長期的な動態を調べる必要がある。この様なことからも、AMSを用いたI-129の研究は益々意味をもってくるであろう。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第10回東京大学原子力研究センターシンポジウム | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2001-12-11 | |||||
日付タイプ | Issued |