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  1. 学会発表・講演等
  2. 口頭発表

千葉産ヨウ素の年代とその起源

https://repo.qst.go.jp/records/59053
https://repo.qst.go.jp/records/59053
6de55f94-0087-4bf8-a320-9e4b62f0c604
Item type 会議発表用資料 / Presentation(1)
公開日 2002-06-05
タイトル
タイトル 千葉産ヨウ素の年代とその起源
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f
資源タイプ conference object
アクセス権
アクセス権 metadata only access
アクセス権URI http://purl.org/coar/access_right/c_14cb
著者 村松, 康行

× 村松, 康行

WEKO 588268

村松, 康行

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Fehn, Udo

× Fehn, Udo

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Fehn, Udo

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吉田, 聡

× 吉田, 聡

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吉田, 聡

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村松 康行

× 村松 康行

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en 村松 康行

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吉田 聡

× 吉田 聡

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en 吉田 聡

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抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 千葉県の上総層群から産出する鹹水(brine)中には高濃度のヨウ素とメタンガスが含まれている。塩分濃度が海水と同程度あることから「化石海水」と呼ばれることもある。この鹹水を原料としてヨウ素が生産されており、千葉県だけで世界のヨウ素の年間生産量の約1/3を占めている。ヨウ素の成因について通常以下の様に考えられている。つまり、同地域は海成堆積物層から成っているので、当時そこに生息していた海藻やプランクトンの死骸が堆積し、それらが分解してヨウ素が溶け出してできたというものである。高いヨウ素を含む鹹水が産出する地層は更新世から鮮新世の堆積物で100〜200万年ほど前のものであり、ヨウ素の年代もそれと同程度であるとされている。しかし、ヨウ素自体の年代に関するデータは無かった。
以前、筆者の一人は地殻におけるヨウ素の分布について研究を行い (Muramatsu & Wedepohl: Chem. Geol. 1998)。その結果、ヨウ素の70%近くが海底堆積物中に存在することが分かった。そうすると、海洋プレートが沈み込むのに伴い海底堆積物中のヨウ素は何処に行くかが謎となる。そこで我々は、プレートの沈み込みの過程で、ヨウ素が海底堆積物中から間隙水と共に絞り出され、海洋や地層中に放出されると推定した。そして、上総層群の鹹水はこのプロセスに関係してヨウ素が濃縮したという仮説をたてた。もしそうであればヨウ素の年代はその地層に比べはるかに古いはずである。
ここでは、上総層群で採取した鹹水の詳しい化学分析とヨウ素-129の測定を行い、ヨウ素の生成年代とその起源を調べた。
\n試料の採取及び化学分析法:
 鹹水の試料は、茂原地区(茂原、夷隅、長南、睦沢、大多喜)を中心に深さ1000m前後の井戸から採取したが、成田及び光からも集めた。また、比較として、東京及び埼玉に産する鹹水も用いた。鹹水以外にも茂原地区において、メタンガスを採取した。
化学分析法としては、ICP-MS(I, Br, Li, Mn, Rb, Sr, Ba, Cs, U等)、ICP-AES(Na, K, Mg, Ca等)、イオンクロマトグラフィー(Cl-, NH4+, SO42-)を用いた。ヨウ素については全量分析以外にも、イオンクロマトとICP-MSを組合わせた方法で、ヨウ素の化学形態も調べた。また、鹹水試料については安定同位体(δD, δ18O)の測定も行った。さらに、幾つかのメタンガス試料については δ13C のデータも得た。
\nヨウ素-129年代測定法:
 自然界でのヨウ素-129(半減期:1570万年)は、Xeと宇宙線との反応やUの自発核分裂などにより作られている。それら生成されたI-129は海洋に移行すると考えられる。海洋におけるヨウ素の滞留時間は充分に長いため、海水中のI-129と安定ヨウ素(I-127)は均一に混ざり、その比はほぼ一定(I-129/I比:1500x10-15)に保たれていると推定される。海水から堆積すると、新しいI-129が供給されないため129I/I比は半減期に従い減少する。そこで、試料中のI-129/I比を正確に測ることにより、ヨウ素の年代が推定できる。(ただし、現在は核実験で放出されたI-129により海洋中の129I /I比は数桁高くなっているので、それからの汚染がある試料では年代測定は難しい。しかし、今回用いた試料は地下深くから採取したため地上での汚染は考えられない。)ヨウ素-129の測定は加速器質量分析器(AMS;Purdue大/Rochester大)を用いて行った。
\n結果及び考察:
 分析に用いた鹹水試料は合計22試料であった。その中で、茂原地区で採取した14試料中のヨウ素濃度の平均は130ppm(範囲:102-143 ppm)で、海水の平均値(0.057 ppm)に比べて約2300倍濃縮している。また、Mn, Ba, NH4+等も高い値を示した。一方、SO42- とUは海水の1/100以下と低い濃度であった。ヨウ素の化学形態を調べたところ、通常の海水で見られるヨウ素酸イオン(IO3-)ではなく、殆どが還元形であるヨウ化物イオン(I-)であった。δDとδ18Oのデータは海水とほぼ同じであり、熱的な影響は受けていないと考えられる。また、溶存メタンガスのδ13C値は -67‰と軽く生物起源の特徴を示した。これらの結果から、鹹水が生成した環境は、有機物が多く還元状態が進んだ海底堆積物中であったと推定される。(還元状態では、I, Mn, Baは堆積物から溶けだし、一方、SO42- とUは堆積物中に固定されることが知られている。)
 ヨウ素-129の測定結果は11試料の平均として、I-129/I比が 173±10 (x10-15)であった(範囲:153 - 188 (x10-15))。この値から計算した鹹水中のヨウ素の年代は約5000万年であり、上総層群でヨウ素が産出する地層(100-200万年)に比べはるかに古い年代である。このことは、ヨウ素は、その堆積物に起源を持つのではなく、他から移動してきたことを意味する。
 上述した化学分析及びヨウ素の年代測定の結果から、上総層群の鹹水中のヨウ素はプレートの沈み込みに伴い海底堆積物から放出されものと推定した。日本列島の太平洋側には千葉以外(東京、神奈川、静岡、宮崎、沖縄など)にもヨウ素濃度が非常に高い鹹水が産出しする。それらもヨウ素の地球化学的循環(特に前弧域での)を考える上で重要なヒントになるであろう。また、メタンガスを伴っている鹹水も多く、ヨウ素の起源を調べることはメタンの成因を考えることにも繋がると思われる。
会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)
内容記述タイプ Other
内容記述 第4回ヨウ素利用研究シンポジウム
発表年月日
日付 2001-10-23
日付タイプ Issued
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Ver.1 2023-05-15 22:09:16.329716
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