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アイテム
紫外線量域におけるアポトーシス誘発の作用スペクトルと皮膚細胞損傷
https://repo.qst.go.jp/records/55277
https://repo.qst.go.jp/records/552772fcd748f-6d88-43ee-a55e-6cb9284db9c5
Item type | 一般雑誌記事 / Article(1) | |||||
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公開日 | 2004-03-04 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 紫外線量域におけるアポトーシス誘発の作用スペクトルと皮膚細胞損傷 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | article | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
古澤, 佳也
× 古澤, 佳也× 古澤 佳也 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 〔目的〕 ヒトが自然環境下で生活する上で必ず被曝する太陽紫外線の変動に伴うリスクの推定と防護に関連し、生物学的効果で重み付けされた紫外線の生物効果を明らかにする。このため、皮膚細胞が前癌細胞に置換する事に関連すると考えられるアポトーシスと細胞の増殖死をエンドポイントとし、太陽光紫外線の生物影響の分光スペクトル分布を得る。さらに器官培養した皮膚組織に照射を行い、皮膚組織中でのアポトーシスの誘発を試みる。 〔方法〕 ヒト培養細胞にUV-B領域の異なった波長と線量で照射したて生存率とアポトーシス誘発を調べた。照射は反射鏡で落射光として小型容器に浮遊させた細胞に照射した。アポトーシス誘発アッセイは照射後、被照射細胞を培地中で適当な時間培養し固定・染色後、蛍光顕微鏡下に核凝縮など特徴的な細胞を計数した。増殖死アッセイは被照射細胞を適当に希釈後、寒天上層法によって播種し10日間培養後、生成したコロニーの計数を行い播種細胞数と比較して生存細胞数を得た。 〔成果〕 アポトーシス誘導のデータの高精度化のための追試を行い、増殖死の波長依存性も明らかにした。アポトーシスの型がUV-B領域内で入れ替わる事が判り、DNA損傷に起因すると考えられる短波長型と、DNA以外が標的となっている長波長型の可能性が示唆された。太陽光スペクトルから推定されるアポトーシス誘発の実効ピークは305nm付近であり、型の境界が305-313nmにある事もわかった。アポトーシスと増殖死の波長依存性はUV-B〜UV-A領域では同じであった。これはまたUV-B領域ではDNAの光吸収スペクトルとも同じであったが、UV-A領域ではむしろ皮膚紅斑生成スペクトルに類似した波長依存性を見せた。 〔考察及び展望〕 作用と吸収のスペクトルの相似性からUV-B領域でのアポトーシス及び増殖死の原因標的はDNAであることが推定される。しかし同じUV-B領域内でも短波長側では、DNA損傷が原因と考えられる電離放射線様の発現様式(遅延型、核のフラグメント化)を示すのに対し、長波長側ではUV-A光で見られる発現様式(即応型、核の凝集)を示し、信号伝達経路のオーバーラップ領域あるいは相互作用があると考えられる。あるいは短波長型の発現は短時間で起こる長波長型の発現プロセスに隠されているのかもしれない。UV-Aでは明らかにDNAの光吸収スペクトルと異なり、DNA以外の損傷が原因となっていることが示された。しかし紫外線は皮膚組織通過に伴い吸収・散乱されるため、紫外線の皮膚内での強度分布を知ることは簡単ではない。このため器官培養した皮膚組織を試料にし、表皮側から紫外線を照射して実際に皮膚で起こるアポトーシスの深さ分布を調べる(H14予定)。 |
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書誌情報 |
岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所共同研究報告書 巻 8, p. 78-78, 発行日 2003-03 |
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ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | ISSN | |||||
収録物識別子 | 0917-5911 |