@misc{oai:repo.qst.go.jp:00085776, author = {中西, 郁夫 and 荘司, 好美 and 大久保, 敬 and 松本, 謙一郎 and 小澤, 俊彦 and 福住, 俊一 and Ikuo, Nakanishi and Yoshimi, Shoji and Kei, Ohkubo and Kenichiro, Matsumoto and Toshihiko, Ozawa}, month = {Mar}, note = {目的:近年、生命現象における量子効果の役割を解明する研究が注目を集めている。我々は最近、活性酸素ラジカルのモデルとして2-フェニル-4,4,5,5-テトラメチルイミダゾリン-3-オキシド-1-オキシル(PTIO)ラジカルを用い、リン酸緩衝液(0.05 M, pH 7.0)中、25℃で、代表的な水溶性抗酸化物質であるアスコルビン酸(AscH2)からPTIOラジカルへの水素移動反応に量子トンネル効果が関与していることを明らかにした。1) 本研究では、AscH2またはその類縁体である5,6-イソプロピリデン-L-アスコルビン酸(iAscH2)からPTIOラジカルまたはカルボキシPTIOラジカルへの水素移動反応を速度論的に追跡し、化合物の構造と量子トンネル効果との関係について検討した。 方法:反応はユニソクRSP-1000-02NM型ストップトフロー分光測定装置を用いて追跡した。 結果および考察:リン酸緩衝液(0.05 M, pH 7.0)中、25℃で、カルボキシPTIOラジカルにAscH2を加えると、カルボキシPTIOラジカルに由来する560 nmの吸収が減少した。560 nmの吸光度の経時変化を速度論的に解析し、AscH2からカルボキシPTIOラジカルへの水素移動反応の二次反応速度定数(kH)を1100 M-1 s-1と決定した。水の代わりに重水を用いてリン酸緩衝液(0.05 M, pD 7.0)を調製し、これを溶媒として同様の検討を行うと、二次反応速度定数(kD = 77 M-1 s-1)はkH値よりも顕著に小さくなり、速度論的同位体効果(kH/kD)は13.6となった。iAscH2やPTIOラジカルを用いた場合にも同様にkHおよびkD、kH/kD値を決定した。いずれの場合にも大きなkH/kD値が得られ、PTIOラジカルよりもカルボキシPTIOラジカルとの反応の方がkH/kD値が大きくなった。kH/kD値の温度依存性についても検討したので併せて報告する。 1) Nakanishi I., Shoji Y., Ohkubo K., Ozawa T., Matsumoto K., Fukuzumi S., Chem. Commun., 56, 11505-11507 (2020)., 日本薬学会第142年会}, title = {アスコルビン酸およびその類縁体によるニトロニルニトロキシドラジカル消去反応における量子トンネル効果}, year = {2022} }