@misc{oai:repo.qst.go.jp:00085550, author = {楠本, 多聞 and 長谷川, 純崇 and 小平, 聡 and Tamon, Kusumoto and Sumitaka, Hasegawa and Satoshi, Kodaira}, month = {Oct}, note = {【はじめに】  標的アイソトープ治療は播種性のがんに対する有効な治療法として知られている。特にオージェ電子はLETが高く、飛程が短いことから正常組織への影響を抑えながら高い治療効果が見込める。オージェ電子放出核種の中でも、Cu-64はオージェ電子に加えて陽電子も放出するため、治療と診断を同時におこなう(セラノスティクス)ことが可能である。そのため、標的アイソトープ治療に使用する核種の中でも大きな注目を集めているが、オージェ電子の線量評価手法が確立されておらず、他の放射線がん治療法との効果の比較が困難であることが課題の1つである。本研究では、極めて高い感度を持つ蛍光飛跡検出器(FNTD)を使用し、オージェ電子の線量評価手法の確立に取り組んだ。 【結果と考察】  実験はFNTD上にCu-64標識した塩化銅水溶液を滴下して行った。液滴内でオージェ電子の飛程が終端を迎えてしまう事を避けるために、塩化銅水溶液滴下後にカバーガラスを被せ、液滴の厚みを可能な限り薄くした。滴下より約1ヵ月経過後、共焦点顕微鏡を用いてFNTD内に記録された飛跡の情報を読みだした。  【図1】に蛍光強度と深さの関係を示す。共焦点顕微鏡の焦点深度を調整することで、オージェ電子及び競合過程で放出されるベータ粒子(β線及び陽電子)の減衰過程を追跡することが可能である。FNTDの表面付近ではオージェ電子の寄与による高い蛍光強度が確認できる。その後の蛍光はベータ粒子の寄与によるものだと考えられる。ベータ粒子の蛍光強度の深さ依存性を外挿することで、ベータ粒子の寄与とオージェ電子の寄与を切り分けて評価することに成功した。その結果、Cu-64の線源付近ではオージェ電子の寄与とベータ粒子のそれが約1:1であることを明らかにした。オージェ電子の線量を正確に評価するためには、FNTDの蛍光強度のエネルギー依存性およびFNTDの着色効果を明らかにする必要がある。発表では最近の取り組みについても述べる。, 第2回標的アイソトープ治療線量評価研究会}, title = {蛍光飛跡検出器を用いたオージェ電子の線量評価手法の確立}, year = {2021} }