@misc{oai:repo.qst.go.jp:00084460, author = {鈴木, 健之 and 臺野, 和広 and 甘崎, 佳子 and 山田, 裕 and 島田, 義也 and 柿沼, 志津子 and Kenshi, Suzuki and Kazuhiro, Daino and Yoshiko, Amasaki and Yutaka, Yamada and Yoshiya, Shimada and Shizuko, Kakinuma}, month = {Dec}, note = {【背景】炭素線治療は、正常組織へのダメージを低く抑えつつ線量を腫瘍に集中させることが可能な治療法として世界中で急速に増加している。肺は放射線発がん感受性が高い臓器の1つであるが、炭素線治療後の二次がん発症のリスクとそのメカニズムはまだ解明されていない。 【目的・方法】癌治療中の隣接正常組織として肺を想定し、粒子線の影響を調べるため、7週齢の雌雄B6C3F1マウスに0.2-4 Gyのガンマ線、炭素線(290 MeV/u, LET;13 KeV/μm)または0.1-1Gyの中性子線(2 MeV)を全身照射し、発生した肺腫瘍のリスク解析や、腫瘍の比較ゲノムハイブリダイゼーション、ヘテロ接合性消失、シーケンス、免疫染色といった分子病理学的解析を行った。 【結果】非照射群と比較し、2Gy以上の炭素線、0.2Gy以上の中性子線は肺腺癌を有意に早期発症させた。肺腺癌発生における炭素線と中性子線のRBEは、それぞれ雄マウスで1.28±0.22と2.70±0.48、雌マウスで1.38±0.30と2.97±0.94となった。照射群、非照射群に生じた肺腺癌では、共通して4番染色体のコピー数減少と6番染色体のコピー数増加が観察され、これらの染色体上に存在するEgfr/Braf/Kras経路関連遺伝子のいくつかに変異が認められた。さらに、同経路の活性化を示すリン酸化Erkや、腫瘍細胞に認められる核溝の割合が炭素線や中性子線誘発肺腺癌で高くなる傾向が観察された。 【結論】本研究は、炭素線治療中の腫瘍近位の肺正常組織の二次癌誘発リスクが、ガンマ線と同等であることを示している。対照的に中性子のリスクはガンマ線の約3倍となった。本研究の結果は、炭素線治療後の放射線誘発肺腫瘍のリスク評価に関する貴重な情報を提供し、腫瘍発生メカニズムの理解に貢献することが期待される。 ※発表に関連し開示すべきCOIはありません。, 第1回 日本量子医科学会}, title = {炭素線誘発マウス肺がんのリスクとそのメカニズム}, year = {2021} }