@misc{oai:repo.qst.go.jp:00083579, author = {鈴木, 健之 and 臺野, 和広 and 甘崎, 佳子 and 森岡, 孝満 and 山田, 裕 and 柿沼, 志津子 and Kenshi, Suzuki and Kazuhiro, Daino and Yoshiko, Amasaki and Takamitsu, Morioka and Yutaka, Yamada and Shizuko, Kakinuma}, month = {Sep}, note = {【背景・目的】将来の長期有人宇宙探査において、宇宙飛行士が宇宙放射線被ばくを避けることは難しく、特に発がんリスクが高いとされる中性子線や重粒子線のような高LET放射線の生体影響については高精度のリスク評価が求められている。肺は、放射線発がん感受性が高い臓器の一つであるが、粒子線による肺癌のリスクや分子病理学的特徴は未だ調べられていない。【方法】7週齢の雌雄B6C3F1マウスに対し、0.2-4 Gyのガンマ線、炭素線(290 MeV/u, LET;13 KeV/μm)または0.1-1Gyの中性子線(2 MeV)を全身照射し、発生した肺腫瘍のリスク解析や、腫瘍のアレイCGH、LOH、シーケンス、免疫染色といった分子病理学的解析を行った。【結果】非照射群と比較し、2Gy以上の炭素線、0.2Gy以上の中性子線は肺腺癌(AC)を有意に早期発症させた。肺AC発生における炭素線と中性子線の生物学的効果比は、それぞれ雄マウスで1.28±0.22と2.70±0.48、雌マウスで1.38±0.30と2.97±0.94となった。照射群、非照射群に生じたACでは、共通して4番染色体のコピー数減少と6番染色体のコピー数増加が観察され、それらの染色体上に存在するEgfr/Braf/Kras経路関連遺伝子のいくつかに変異が認められた。さらに、同経路の活性化を示すリン酸化Erkや、腫瘍細胞に認められる核溝(核の形態異常の一つ)の割合が炭素線や中性子線誘発ACで高くなる傾向が観察された。【結論】本研究は、炭素線(13 KeV/μm)による肺AC発生のリスクはガンマ線と同等であること、中性子線(2 MeV)によるリスクは、ガンマ線と比べ3倍程度高いこと、またこれらのRBEには雌雄差がないことを示した。さらに、これらの肺ACでは、Egfr/Braf/Kras経路の活性化と、核形態の異常が高頻度に見られることが示唆された。, 日本宇宙生物科学会第35回大会}, title = {高LET放射線により生じたマウス肺がんのリスクとそのメカニズム}, year = {2021} }