@misc{oai:repo.qst.go.jp:00083539, author = {谷本, 大河 and 森田, 明典 and 西山, 祐一 and 村田, 貴嗣 and 酒井, 杏樹 and 金井, 昭教 and 東, 優一 and 國井, 大誓 and 坂井, 卓磨 and 貞富, 凌 and 王, 冰 and 下川, 卓志 and 中田, 健也 and 齊藤, 達哉 and 稲葉, 俊哉 and Akinori, Morita and Yuichi, Nishiyama and Bing, Wang and Takashi, Shimokawa}, month = {Jun}, note = {放射線治療において、周辺臓器の耐容線量は腫瘍への処方線量を大きく制限していることから、正常組織を護る放射線防護剤の開発が求められている。我々はこれまでに新規放射線防護剤候補化合物(特許出願予定のため仮称:化合物A)がマウス腹部照射試験において腸死に対して顕著な防護効果があることを見出した。化合物Aを投与したマウスでは皮膚の炎症反応が溶媒を投与したコントロールマウスと比較して軽減されており、炎症反応の軽減に寄与している可能性が示唆された。   本研究では、血中持続性を高め、放射線防護効果がさらに高まることを期待し、化合物Aの母核構造の1つをエチル基に変えた化合物STAを用いて腹部照射試験による放射線防護活性評価を実施した。その結果、C57BL/6Nマウスへの単回投与亜全身照射試験において放射線性腸炎に対する優れた放射線防護効果が認められた。 次に、腸内遺伝子の放射線防護に関わる遺伝子の特定を行うため、次世代シーケンサーを用いたmRNA-Seqを行った。雄性C57BL/6Nマウスに化合物STAの腹腔内投与後、20 GyのX線を照射した。X線照射はマウスの頭部および前脚部を鉛ブロックにより遮蔽する亜全身照射法により行い、さらに照射12時間後にマウス空腸上皮を急冷固定し、TRIzolによりtotal RNAを抽出した。得られたサンプルの遺伝子発現量の比較解析として、次世代シーケンサーを用いたmRNA-seq解析を行い、急性放射線障害関連遺伝子の発現量の増減を調べた。その結果、既知のp53標的遺伝子には大きな変動が見られなかったが、自然免疫応答関連遺伝子や炎症反応関連遺伝子に変化が認められた。自然免疫応答関連遺伝子では、ノックアウトすることで放射線抵抗性になるという報告があるTlr3の減少の他、複数のToll様受容体遺伝子の発現低下が確認された。また、炎症反応関連遺伝子では、炎症性サイトカインであるIl1bは変化せず、Il18は増加し、Il1a、Il33は減少した。さらに炎症性サイトカインの産生に関わるCasp1/4欠損マウスへの腹部照射試験を実施したところ、化合物STAは放射線防護効果を示さなかったことから、化合物STAによる放射線防護効果は、Caspase-1/Caspase-4依存的であることが明らかとなった。現在、化合物STAによる主要遺伝子の発現変化についてqPCRによる解析を実施し、再現性の高い発現変動遺伝子の特定を進めており、得られた結果について報告する予定である。, 第58回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会・第49回放射線による制癌シンポジウム}, title = {抗炎症作用を有する新規化合物の放射線防護剤としての活性評価}, year = {2021} }