@misc{oai:repo.qst.go.jp:00083531, author = {坂井, 卓磨 and 森田, 明典 and 金井, 昭教 and 王, 冰 and 榎本, 敦 and 氏田, 将平 and 青木, 伸 and 佐藤秀哉 and 阪上, 昌弘 and 西山, 祐一 and 稲葉, 俊哉 and Akinori, Morita and Bing, Wang and Yuichi, Nishiyama and Toshiya, Inaba}, month = {Jun}, note = {放射線治療において,周辺臓器の耐容線量は腫瘍への処方線量を大きく制限していることから,正常組織特異的に効果を発揮する放射線防護剤の開発が求められている。我々はこれまでに8-HQ誘導体の5-クロロ-8-キノリノール(5CHQ)がp53依存的にマウスの亜全身照射に顕著な放射線防護効果を発揮することを報告している。5CHQは,アポトーシス促進性Bbc3の発現を抑制し,放射線防護的に作用するCdkn1aの発現を高めることにより,放射線照射後のマウスの生存率を向上する。腸陰窩には活発に分裂するcrypt base columnar(CBC)細胞とCBC細胞が損傷を受けた際に脱分化することにより腸の再生に寄与する+4細胞をはじめ複数種の細胞が存在することが知られているが,5CHQの作用標的となる細胞は明らかとなっていない。また,Bbc3とCdkn1a以外にも,放射線誘発GI症候群を抑制することによりマウスの放射線防護に関与している遺伝子の存在が先行研究により示唆されている。  本研究では遺伝子発現の網羅的解析を行うことにより,5CHQの作用機構解析を行うことを目的とした。雌性ICRマウスに5CHQの腹腔内投与を行い,30分後に21 GyのX線を照射した。X線照射はマウスの頭部および前脚部を鉛ブロックにより遮蔽する亜全身照射法により行い,さらに12時間後にマウス空腸上皮よりmRNAを回収した。得られたサンプルを用いてmRNAの発現量を,次世代シーケンサーを用いたmRNA-seq解析により比較解析を行った。得られたデータを基に,腸細胞のマーカー遺伝子の発現量の増減に着目した。5CHQ投与マウスでは溶媒DMSO投与マウスと比較して,+4細胞のマーカー遺伝子が一定の増減傾向を示さなかったのに対して,CBC細胞のマーカー遺伝子は全てが増加する結果を示した。5CHQの投与によりCBC細胞が保護されることで腸組織の再生能力が保たれ,マウス生存率の向上につながると考えられた。また,5CHQ投与群では放射線照射後の腸組織の保護に寄与することが報告されているいくつかの液性因子が増加していることが明らかとなったため,qPCRによる再現性を確認した。p53ノックアウトマウスを用いて同様の実験を行うことで着目遺伝子のp53依存性について検討するとともに,候補遺伝子を腸陰窩で過剰発現した際の放射線抵抗性の有無を検討することで新たな放射線感受性修飾遺伝子を発見することが今後の課題である。, 第58回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会・第49回放射線による制癌シンポジウム.}, title = {遺伝子発現の網羅的解析による放射線防護剤5CHQの作用機構解析}, year = {2021} }