@misc{oai:repo.qst.go.jp:00082655, author = {栗原, 和男 and 平野, 優 and 廣本, 武史 and 田村, 格良 and 玉田, 太郎 and Kazuo, Kurihara and Yuu, Hirano and Takeshi, Hiromoto and Taro, Tamada}, month = {Dec}, note = {タンパク質などの生体高分子を測定対象とするBIX-3, BIX-4(原子力機構・JRR-3炉室設置。JRR-3は2020年度末運転再開予定)は、これまでにDNAオリゴマーや創薬標的タンパク質など21構造(JRR-3運転停止前は全世界の約1/3に相当)を中性子結晶回折法により明らかにしている。そこで直接観察された水素原子や水和水の構造情報から、タンパク質の機能発現に必須なプロトン化状態の決定や低障壁水素結合の生体高分子における初めての観察などの成果を上げてきた。その有用性にも関わらず、中性子を用いた構造機能研究は構造生物学分野においてまだ限定的であるが、回折装置を高性能化することで試料対象や回折データ測定可能領域を広げることができれば、量子生命分野への適応も含めた今後の発展が大きく期待できる。そこで、①短波長中性子を用いることによる測定可能な回折データ分解能dminの高分解能化を実施するとともに、②長波長中性子ビームラインを利用した高分子量タンパク質(大型単位格子結晶)を測定可能にする回折装置設置の検討を進めている。 ①:BIX-3,4では試料に照射する単色化中性子を得るために、シリコン完全結晶弾性湾曲モノクロメータとしてSi(111)結晶を用いている(BIX-3,4: 分解能dmin=1.5, 1.4Å)。このモノクロメータをSi(311)結晶モノクロメータに変更することで、より短波長な中性子を得る。これによって、測定可能な分解能をサブオングストロームレベルまでの高分解能化を実現した(BIX-3,4: dmin=0.8, 0.7Å)。また、遮蔽体内に格納されたモノクロメータをJRR-3運転中でも随時変更可能にするため、遠隔操作で切り替え可能とした。②:近年、JRR-3ビームホールが有する冷中性子(長波長)ビームラインが高強度化されている。また、ビームホールはバックグラウンドが低い点でも測定データ精度に対し有利である。よって、BIX-3,4の片方をビームホールに移設することを検討している。単結晶回折ではビームラインにおける全ビーム中での有効利用可能な角度分散成分が限定される。そのため、検討装置が利用する長波長ビーム内の角度分散の利得成分を計算機シミュレーションし、高分子量タンパク質(大型単位格子結晶)に対する検討装置の測定性能を評価している。 本発表では、これまでの高性能化の実施・評価結果を報告する。, 量子生命科学会第2回大会}, title = {タンパク質単結晶中性子回折装置BIX-3,4の高性能化への取り組み}, year = {2020} }