@misc{oai:repo.qst.go.jp:00082409, author = {小澤秀介 and 岩澤, 英明 and 尾田拓之慎 and 杉山貴哉 and 木村昭夫 and Kumar, Shiv and 島田賢也 and 吉田良行 and 長谷泉 and 相浦義弘 and Hideaki, Iwasawa}, month = {Sep}, note = {ルテニウム酸化物 Sr2RuO4 は、異方的超伝導(Tc ~1.5 K)が発現するのみならず、代表的な 2 次元強相関物質として知られている。電子状態の観点から超伝導機構を解明するには、超伝導発現に関わる電子・ボソン相互作用と、強相関系の特徴である強い電子相関を分離し、定量評価することが理想的である。しかし、角度分解光電子分光(ARPES)で直接観測された、Ru 4dzx, dxy 軌道由来の電子バンド(β, γ)に働く相互作用の起源に関して、解釈が分かれている。通常、電子相関とスピン軌道相互作用を取り入れた理論計算では、フェルミ準位近傍におけるγバンドの繰り込みが過小評価され、ARPES やドハース・ファンアルフェン効果の測定結果を説明できない。従来は、この差分を満たす要因として、フェルミ準位近傍での複数のボソンモードとの結合が主張されてきた[1]。一方、近年の広波数領域の ARPES 測定から、増強したスピン軌道相互作用の導入により、電子相関のみで繰り込みを再現できるとの主張もなされている[2]。そこで本研究では、広波数領域での電子・ボソン相互作用を含めた多体効果の再検証を目的として、広島大学放射光科学研究センター(BL-1)において、高分解能 ARPES 実験を行った。広波数領域で観測した ARPES スペクトル[図 1(a)]に対して、スペクトル形状解析からγ バンドを決定し[図 1(b)]、自己エネルギーの実部を導出した[図 1(c)]。その結果、波数に依らず、複数の構造が観測された[図 1(c)矢印]。しかし、こうした低エネルギー領域の構造が、電子・ボソン相互作用もしくは電子相関に由来するかを決定するには、これら以外の相互作用を反映したバンド分散[図 1(b)青点線:便宜的にベアバンドと呼ぶ]をいかに設定するかが重要となる。本講演では、ARPES 測定から決定した大域的なバンド構造を基にして、高・低エネルギーの繰り込みの強さや起源について議論する。, 日本物理学会・2020年秋季大会}, title = {ルテニウム酸化物超伝導体Sr2RuO4における多体効果の検証}, year = {2020} }