@misc{oai:repo.qst.go.jp:00082381, author = {前川, 雅樹 and 宮下, 敦巳 and 河裾, 厚男 and Masaki, Maekawa and Atsumi, Miyashita and Atsuo, Kawasuso}, month = {Dec}, note = {ガドリニウム添加GaN(GaGdN)は、室温強磁性を持つ希薄磁性半導体としてスピントロニクスデバイス開発において注目されている材料である。Gdは通常1原子あたり7μBの磁化を持つが、GaN結晶に注入されたGdは1原子あたり4000μBという異常に巨大な磁化を発現していることが報告されている。このような巨大磁化が現れる理由として原子空孔の関与が考えられているが、どのような原子空孔に電子スピンが存在し、どのように作用しているのかなど、詳細は明らかになっていない。そこで本研究では、空孔に局在する電子スピンを高感度に検出できるスピン偏極陽電子消滅磁気ドップラー広がり(MDB)法を用い、Gdイオン注入GaN中に導入される原子空孔とスピンの関係を調べた。 試料は、GaNエピ成長膜にTIARAイオン注入装置で370keVのGdイオン注入したものを900度で熱焼鈍して作製した。これらの試料に対しMDB測定を行ったところ、Gd打ち込み領域(~6 keV)でSパラメータ差増大が見られ、照射により生じた原子空孔に磁化が生じていることがわかった。消滅ガンマ線エネルギースペクトルの詳細測定(CDB測定)を行ったところ、陽電子が検出しているものは窒素やガリウムの単空孔ではなく、ガリウム空孔が複数連なった空孔クラスターであることがわかった。さらに測定されたMDBスペクトルは、Ga空孔クラスタを模した第一原理計算結果とよく一致することがわかった。以上の結果より、900度の熱焼鈍によりGa空孔が凝集して形成されたGa空孔クラスタが、近傍のGd原子のスピンを介在することで磁化し、結晶全体に強磁性をもたらしていると考えられる。, QST 高崎サイエンスフェスタ2020}, title = {スピン偏極陽電子消滅法によるガドリニウム注入窒化ガリウム薄膜の空孔誘起電子スピン評価}, year = {2020} }