@misc{oai:repo.qst.go.jp:00082121, author = {福田, 祐仁 and Yuuji, Fukuda}, month = {Mar}, note = {1985年のMourou-Stricklandによるチャープパルス増幅(CPA)法の発明(2018年ノーベル物理学賞)により、この世に誕生した高強度レーザーは、人類がこれまでに経験したことのない、超高圧、超高温の極限状態の物質の地球上での発生を可能にし、従来加速器の大幅な小型化 につながる「レーザープラズマ加速」という新しい概念の粒子加速手法を生み出した。1990年代後半から始まったレーザーイオン加速の実験研究においては、電場方向に連続的に粒子を短時間で高エネルギーに加速する、いわゆる、「直接加速」を主とした研究が展開された。現在、PW級の高強度レーザーを用いることで、数十MeVのイオン加速がルーチン的に可能な状態にたどり着いている。しかし、この先、技術的限界も見えるレーザーの大型化に依存することなく、「光速」に迫るGeV級の相対論的イオンの発生に到達するためには、これまでに提案された加速手法に捉われない、異なる視点からイオン加速を眺める必要がある。レーザーだけで陽子を光速近くGeVまで加速する手法が確立されれば、従来型加速器の限界を超えるペタ電子ボルト(PeV)へと高エネルギー化するシナリオが描ける。 宇宙に目を向けると、1020 eVに達する高エネルギー宇宙線を生み出す、宇宙に存在する「天然のプラズマ加速器」は、衝撃波加速を利用した「統計加速(いわゆる、統計フェルミ加速)」を利用して粒子を加速していると考えられている。地上で人工的に作り出したプラズマの中でイオン加速を効率よく行うのであれば、宇宙線加速の原理を導入するのが、理にかなった方法であろう。 このような考えのもと、本シンポジウムでは、高強度レーザープラズマ物理、核融合プラズマ物理、宇宙プラズマ物理、素粒子物理、核物理等の様々なの分野の専門家を講演者に迎え、世界最先端の大型レーザー設備を駆使した実験、大型計算機シミュレーション、GeV級イオン検出手法開発、および、機械学習による実験条件の最適化手法開発、を通じて、前人未踏の「光速」に迫るGeV級レーザーイオン加速を実証するための可能な道筋について議論し、理解を深めることを目的とする。, 日本物理学会 第76回年次大会}, title = {はじめに 宇宙線加速原理の導入による「光速」に迫るレーザーイオン加速への挑戦 -電子の相対論からイオンの相対論へ-}, year = {2021} }