@misc{oai:repo.qst.go.jp:00081775, author = {五十嵐, 龍治 and Ryuji, Igarashi}, month = {Dec}, note = {細胞生物学において「定量計測」への要請は日増しに強くなっている。化学実験では当たり前の温度やpH の計測は、同じく化学反応の複雑な集合体である細胞内の現象では、つい最近まであまり厳密に議論されてこなかった。それが近年では、蛍光プローブを用いたイメージング技術の進歩によって、細胞内のカルシウム濃度やpH、温度などと様々な細胞機能と結び付けて議論されるようになり、物理化学的知見に基づいて細胞生理や細胞病理の謎を解き明かすという行為はそれほど特殊なことではなくなった。ただし、細胞小器官や細胞内の分子複合体の様な細胞内微小環境の定量計測は、未だに我々生命科学者にとって容易なことではない。これは、既存の蛍光プローブはセンサーとして機能する実効体積が大きいため微小環境の計測には適さず、光退色などの影響を受けるため定量性にも限界があるからである。ダイヤモンド結晶中の蛍光格子欠陥「窒素-空孔中心(Nitrogen-Vacancy center;NV センター)」をセンサープローブとする新たな定量計測技術「量子センサー」は、スピンの量子状態を介して磁場や電場、温度などを検出する次世代の超高感度計測技術である。そして、このNV センターを持つナノサイズの蛍光ダイヤモンド(蛍光ナノダイヤモンド)は、生体内や細胞内の微小環境を精密定量するための新たな技術「生体ナノ量子センサー」として開発が進められている。本講演では、蛍光ナノダイヤモンドを用いた微小環境計測技術と、その細胞計測への応用例について紹介する。, 量子生命科学会 第2回大会}, title = {生体ナノ量子センサーによる微小環境計測}, year = {2020} }