@article{oai:repo.qst.go.jp:00081773, author = {五十嵐, 龍治 and Ryuji, Igarashi}, journal = {ニューダイヤモンド}, month = {Oct}, note = {ダイヤモンド中で不純物窒素原子が形成する格子欠陥「NVセンター(Nitrogen- Vacancy center; 窒素-空孔中心)」は、その構造中に存在する三重項電子が532 nm程度の励起光で650-750 nmの強い、しかも極めて安定な蛍光を発し、その蛍光現象を介してスピン量子の挙動を1電子レベルの超高感度で検出できることが知られている。このため、NVセンターを次世代のセンサーとして活用しようとする動きが、2000年代後半から世界中で急速に広まっている。我々は、NVセンターを持つ蛍光性のダイヤモンドをナノサイズまで粉砕し、この微小なダイヤモンド(ナノダイヤモンド)を計測プローブとする細胞内微小環境計測技術の開発に2008年から取り組んできた。最近では、たとえば2018年には、ミトコンドリアに対してナノダイヤモンドを標識する技術を開発し、この技術によりミトコンドリア周辺の微小領域の温度計測なども実施している。また2019年にはリアルタイムでナノレベルの微小環境のpHを計測する技術を世界で初めて開発した。この様な計測技術は、今まさに新たな開発フェイズに突入しており、「生体ナノ量子センサー」として脳科学や免疫学、がん科学、更には再生医療など、幅広い生命化学研究への応用が開始している。本総説では、ナノダイヤモンド量子センサをプローブとする生命計測技術の最新動向について概説する。}, title = {ナノダイヤモンド量子センサが実現する細胞内微小環境計測}, year = {2020} }