@misc{oai:repo.qst.go.jp:00081707, author = {鈴木, 碧海 and 横谷, 明徳 and Ami, Suzuki and Akinari, Yokoya}, month = {Dec}, note = {放射線などの刺激(ストレス)を受けた多細胞生物の細胞は、周囲の細胞や細胞外液からのシグナルを伝搬・受容する仕組みを備えている。例えば細胞にあらかじめ低線量放射線を照射した後高線量の放射線を照射すると、事前照射を行わなかった場合と比較して放射線影響が緩和されることが知られており、一般に放射線適応応答と呼ばれる。この時細胞膜上のEGFなどのレセプターが外部からのシグナルを受容することで細胞内へ情報が伝搬される。放射線適応応答の情報伝達では、IP3が関与する複雑なCa2+放出反応ネットワークが形成されており、カルシウムストアである小胞体からCa2+放出を促すポジティブフィードバックを介した時間的な振動構造が脳・神経細胞で知られている。通常細胞内のCa2+は細胞外に比べて低濃度で保たれているが、細胞外から刺激を受けるとCa2+がIP3/ Ca2+チャネルを介して小胞体から放出され一時的に細胞内のCa2+濃度は上昇する。その後、Ca2+放出に抑制的に働くCaMにCa2+が結合し活性化することでCa2+濃度が下降する。この濃度変化が周期的に起こる現象はカルシウム振動と呼ばれており、様々な生理現象に関与している。このような情報伝達物質の周期的な放出と受容は一種の波動を介した情報伝達と定義される。シグナル伝達物質の時空間的な濃度変化(疎密波)は”細胞の声”とも言える事象であり、この細胞内・外の疎密波によるコミュニケーション機構を明らかにすることが本研究の目的である。脳・神経細胞でCa2+波が確認されているCa2+に着目し、細胞集団に対するCa2+波の蛍光ライブセルイメージング方法を検討した。今回は、ヒト正常繊維芽細胞(BJ-1 h-TERT)に対してCa2+に特異的な化学的蛍光プローブ(Fluo 4-AM)を導入し蛍光顕微鏡を用いて細胞全体の輝度の時系列変化を約4分撮影した。撮影結果より、隣接する細胞群の中にはCa2+濃度変化のピーク強度や半値幅に細胞間の距離との相関があることが推測でき、これらの値が情報伝達の閾値として機能している可能性があると考えられる。情報伝達の起点となる細胞からの距離に比例/反比例して疎密波の波形が変化すると推測される。今後は細胞に放射線を照射した場合の細胞内Ca2+濃度変化を算出し非照射群との比較・検討を行う。また、マイクロビームで細胞の部分照射を行い細胞内・外のCa疎密波による情報伝達過程の理解を目指す。, 量子生命科学会 第2回大会}, title = {X線照射ストレス下における細胞内Caイオンダイナミクスの測定法の検討}, year = {2020} }