@misc{oai:repo.qst.go.jp:00081130, author = {上林, 將人 and 中西, 郁夫 and 中嶋, 聡一 and 山崎, 睦 and 幾野, 菫 and 森川, 葵 and 中村, 誠宏 and 松田, 久司 and Kamibayashi, Masato and Nakanishi, Ikuo}, month = {Nov}, note = {【目的】従来から知られる血管の収縮・弛緩関連機構における血管収縮の機序は、細胞膜の脱分極によって開口したCaチャンネルを介した細胞外からのCaイオン流入を介して収縮に至るとされる。また、血管の収縮にはGタンパク質、PKCおよびRhoキナーゼを介したCa2+-sensitizationが関与するとされている。一方、弛緩作用にはKチャネルの開口を介した細胞内Caイオン濃度への影響や血管内皮細胞からの弛緩因子NOなどの関与が良く知られている。これまで、Caイオンの平滑筋細胞への流入阻害を機序とするCaチャネル拮抗薬は血管拡張作用を指標にスクリーニングされ、血圧降下剤として開発されてきた。一方、NO合成酵素が存在する血管内皮を剥離した動脈血管の収縮・弛緩には従来の機序では説明ができない現象が見られることから、例えば新概念となる電子あるいはラジカルが関わるREDOX機構の存在が考えられる。この観点から、還元性があるビタミンB6、ラジカル捕捉性物質等による検討を試みたので結果を提示する。 【方法】マグヌス装置に懸垂したラット胸部大動脈(内皮除去)のラセン条辺を用い、60 mMのKClまたは1 µMノルアドレナリン(NA)を添加し、収縮させた。収縮力が一定になった後、被験薬物を累積的に添加し、弛緩率を算出した。 【結果および考察】ビタミンB6群の中でアルデヒド基を有するpyridoxalに3 × 10(-6) M前後から濃度依存的な弛緩作用を認めた。ヒドロキシルラジカルとスーパーオキサイドを捕捉するスピントラップ剤のG-CYPMPO、Ca2+/Calmodulin拮抗作用に基づく強力な血管拡張作用とミトコンドリアのラジカル生成抑制作用を有する唯一のジヒドロピリジン系化合物であるCV-159-6と和漢薬の構成成分として汎用される黄連と黄柏の主成分であり、カテコールアミンとベンジルアルデヒドが縮合・閉環した天然成分には稀な4級窒素構造を有するberberineも同様に強い弛緩作用を示した。一方、酸化剤である過酸化水素を添加すると収縮が観察され、これに亜硫酸Na溶液を添加すると血管は弛緩した。これらの結果から、内皮を除去した動脈血管における弛緩にREDOX (酸化・還元)あるいはラジカル種が関わる可能性が示唆された。また、pyridoxalはノルアドレナリン(NA)収縮に対しても弛緩作用が確認されたことから、今後、更なる検討が必要である。, 第30回日本循環薬理学会}, title = {内皮除去した動脈におけるREDOX弛緩作用を探る: Vitamin B6による血管拡張とラジカル捕捉剤を用いた弛緩作用の検討}, year = {2020} }