@misc{oai:repo.qst.go.jp:00079602, author = {伊豆本, 幸恵 and 福津, 久美子 and 高村, 晃大 and 酒井康弘 and 小栗, 慶之 and 吉井, 裕 and Izumoto, Yukie and Fukutsu, Kumiko and Takamura, Kodai and Yoshiyuki, Oguri and Yoshii, Hiroshi}, month = {Sep}, note = {我々はこれまでに、核燃料取扱作業中の事故で創傷部にアクチニド汚染の可能性がある際に、創傷部の血液を拭き取り蛍光X線分析により定量する方法を提案してきた。今回は、プルトニウムに対してウランが非常に多い混在汚染の場合に、プルトニウムの蛍光X線の信号が受ける影響について検討した。その結果、ウラン質量がプルトニウムの約100倍を超える場合でもプルトニウムを定量できる可能性が示された。 キーワード:創傷部,ウラン,プルトニウム,蛍光X線分析 1. 緒言 核燃料取扱施設では、作業者がウランやプルトニウム等のアクチニドによる汚染を伴う創傷を負うリスクがある。このような事故では、汚染核種や汚染量を迅速に把握し、これに基づく治療を行う必要がある。通常、アクチニドの検出はα線計測によって行われる。しかし、創傷部汚染の場合、血液等によってα線が遮蔽され、検出が困難になる場合があり得る。そこで、我々は創傷部のアクチニドを検出するために、創傷部の血液をろ紙で捕集し、これを蛍光X線分析で元素分析する手法を開発してきた[1,2]。これまでに、この手法がウラン汚染血液及びプルトニウム汚染血液に適用できることが明らかとなっている。一方、核燃料中ではその質量の大部分をウランが占めており、プルトニウムはごく少量である。本研究では、このようなウランの質量存在比が大きい場合にプルトニウムの蛍光X線の信号が受ける影響について検討した。 2. 実験  使用済み核燃料中のウランとプルトニウムの質量比 (100倍程度) を参考に、ウランの質量がプルトニウムの質量の100~500 倍程度になるよう、各種濃度の硝酸ウラン溶液 10 µLと150 Bqの硝酸プルトニウム溶液10 µLを5.5 mm径に切り出したろ紙 (5A, Advantec) に滴下、乾燥させた。これをポリプロピレンフィルムで密封し、汚染拡大を防止した後、蛍光X線分析を行った。蛍光X線分析装置はEpsilon4 (マルバーンパナリティカル) を用いた。 3. 結果、考察 試料中のウランの質量がプルトニウムの質量の約100 倍である場合の蛍光X線スペクトルを図1に示す。U Lα線 (13.6 keV) とPu Lα線 (14.3 keV) が観測され,信号強度に大きな差があるが,ピークは十分離れている。よってこの場合でもプルトニウムの定量は可能であることが示された。 参考文献 [1] Y. Izumoto et al., J. Radiol. Prot. 38 (2018) 1384-1392 [2] Y. Izumoto et al., X-ray spectrometry (2019), in press, 日本原子力学会2019年秋の大会}, title = {創傷部ふき取り模擬試料中ウラン及びプルトニウムの蛍光X線分析}, year = {2019} }