@misc{oai:repo.qst.go.jp:00079226, author = {牧野, 祐典 and 関根, 絵美子 and 乳井, 美奈子 and 上野, 恵美 and 中西, 郁夫 and 福井, 浩二 and 松本, 謙一郎 and Makino, Yusuke and Sekine, Emiko and Nyui, Minako and Ueno, Megumi and Nakanishi, Ikuo and Matsumoto, Kenichiro}, month = {Mar}, note = {目的:放射線を生体に照射したとき、水分子の電離あるいは励起が起こり、水素ラジカル (・H)やヒドロキシルラジカル (・OH)などの反応種を生じる。・OHの生成密度についてEPRスピントラッピング法により測定されているが、・Hについて定量的に測定した例は少ない。そこで本研究ではEPRスピントラッピング法により・Hの生成密度の評価を行った。  方法:5,5-Dimethyl-1-Pyrroline-N-Oxide(DMPO)をスピントラップ剤として電子スピン共鳴 (EPR)装置により、・Hの測定を行った。DMPO水溶液0.49 mM、0.96 mM、1.7 mM、2.3 mM、3.2 mM、7.7 mM、26 mM、62 mM、210 mM、490 mM、960 mM、1700 mMを準備した。各水溶液にX線を8 Gy、16 Gyまたは32 Gyを3.00 Gy/minの条件で照射した。水溶液中に生じたDMPO-Hの濃度をDMPO密度に対してプロットし、得られたプロファイルから・Hの生成密度を評価した。1分子のDMPOが占める体積から分子間距離を算出しその逆数をDMPO密度とした。  結果:DMPO水溶液に一定線量のX線を照射すると、DMPOの濃度に依存してDMPO-OHの信号が観察された。しかしDMPO-Hは安定ではなく、徐々に減衰した。このときX線照射線量やDMPO濃度の違いでDMPO-Hの減衰速度が変化したため、各DMPO濃度での減衰に応じた補正を考慮する必要があった。補正後のDMPO-H濃度をDMPO密度に対してプロットすると、DMPO密度が250 μm-1に満たないときはDMPO-H生成濃度が増加した。さらにDMPO密度を増加させるとDMPO-H生成濃度はプラトーに達した。線量を大きくするとDMPO-H生成量は線量に応じて増加した。  考察:X線照射中および照射後のDMPO-HあるいはDMPO-OHの減衰を一次減衰と仮定して補正したとき、DMPO-HとDMPO-OHの生成プロファイルが概ね重なり、線量と濃度毎の減衰の補正が妥当であったと言える。スピンアダクトの減衰を適切に補正することにより、従来定性的とされていたEPRスピントラッピング法に比較的高い定量性を与えることができる。, 日本薬学会第140年会}, title = {X線照射により水溶液中に生じる水素ラジカルの定量測定}, year = {2020} }