@misc{oai:repo.qst.go.jp:00079225, author = {松本, 謙一郎 and 上野, 恵美 and 青木, 伊知男 and Matsumoto, Kenichiro and Ueno, Megumi and Aoki, Ichio}, month = {Mar}, note = {【目的】放射線の生物影響を考える上では、ヒドロキシルラジカル、スーパーオキサイド、および過酸化水素の3種の活性酸素種が重要と考えられる。重粒子線でもこれらの活性酸素種の生成が確認されており、LETに依存して極めて高密度のヒドロキシルラジカル生成の割合が増加することがわかってきた。ヒドロキシルラジカルが極めて高密度に生成すると、ヒドロキシルラジカル同士の反応が可能となり、酸素を必要としないスーパーオキサイド、更に過酸化水素の生成を可能にする。高LET放射線では過酸化水素のG値が大きいことが既に知られている。セレン(Se)はグルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)の活性中心を成す元素で、生体内のSeが欠乏するとGSH-Pxの活性が失われ過酸化水素の分解能が損なわれる。そこで、炭素線により生じる過酸化水素の生物影響について調べるためセレン欠乏マウスを用いて検討した。  【方法】8週齢の雌雄のSe欠乏マウスを実験に用いた。マウスを麻酔して固定し、放医研の大型医療用シンクロトロン型加速器(HIMAC: Heavy-Ion Medical Accelerator in Chiba)の生物照射室において、炭素線モノビームをマウス頭部(大脳部位)に照射した。この時、大脳皮質にブラッグピークが生じることを想定し、頭皮表面におけるLETおよび線量をそれぞれ60 keV/umおよび8 Gyの条件で照射を行った。非照射および、照射0日後(5~10 hr後)、1日後、2日後、4日後、8日後のマウスについて、7 T MRI装置においてMC-PROXYLを造影剤として用いて磁気共鳴レドックスイメージング測定を実施した。  【結果】Se欠乏マウスではMC-PROXLの2相性の画像信号減衰曲線の2相目の減衰速度(主にクリアランスを反映する)が正常マウスに比べて遅い傾向があった。X線および炭素線に対するレドックスレスポンス(シグナル減衰曲線の1相目の減衰速度)は、正常マウスと比較して顕著な違いは見られなかったが、Se欠乏マウスの雌の2相目の減衰速度は異なる経日変化が観察された。Se欠乏マウスの雄でも同様に2相目の減衰速度が変化しているように感じられたがバラツキが大きく不明瞭であった。, 日本薬学会第140年会}, title = {セレン欠乏モデルマウス脳のレドックス状態に対する炭素線の影響評価}, year = {2020} }