@misc{oai:repo.qst.go.jp:00079202, author = {中西, 郁夫 and 荘司, 好美 and 大久保, 敬 and 小澤, 俊彦 and 福住, 俊一 and 松本, 謙一郎 and Nakanishi, Ikuo and Shoji, Yoshimi and Ohkubo, Kei and Ozawa, Toshihiko and Matsumoto, Kenichiro}, month = {Mar}, note = {目的:コーヒーやハーブ、スパイスなどの食品に含まれているカフェイン酸は、カテコール構造を有するケイ皮酸誘導体で、活性酸素種やラジカル種に対して優れた消去作用を示すことが知られている。一方、我々は以前に、メタノールやアセトニトリルなどの有機溶媒中、マグネシウムイオン(Mg^2+)などの酸化還元(レドックス)不活性な金属イオンが抗酸化物質のラジカル消去反応を顕著に加速することを明らかにした(J. Phys. Chem. A, 106, 11123 (2002); Org. Biomol. Chem., 3, 626 (2005))。しかし、水溶液中におけるMg^2+の効果については不明な点が多い。そこで本研究では、リン酸緩衝液中、カフェイン酸とβ-シクロデキストリン(β-CD)で水溶化した2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカルとの反応を行い、Mg^2+の効果について検討した。 方法:DPPHラジカルとβ-CDの固体混合物に沸騰水を加え、室温に下がるまで攪拌した後、その懸濁溶液を孔径0.22 µmのメンブレンフィルターでろ過することによりDPPHラジカル水溶液を得た(Chem. Commun., 51, 8311 (2015))。反応はユニソク RSP-1000-02NM型ストップトフロー分光測定装置を用いて追跡した。 結果および考察:リン酸緩衝液(0.05 M, pH 7.0)中、25℃で、水溶化DPPHラジカルにカフェイン酸を加えると、DPPHラジカルは効率良く消去された。DPPHラジカルに由来する527 nmの吸光度の経時変化を速度論的に解析することにより、この反応の二次反応速度定数(k)を4.5 × 10^4 M^-1 s^-1と決定した。この反応系に0.05 MのMg(ClO4)2を加えてもk値はほとんど変化しなかった(k = 4.7 × 10^4 M^-1 s^-1)。一方、pH 7.0のリン酸緩衝液(0.05 M)に0.05 MのMg(ClO4)2を加えると、pHが6.5まで低下することが分かった。そこで、Mg(ClO4)2非存在下、pH 6.4のリン酸緩衝液(0.05 M)中でk値を決定すると、pH 7.0の場合に比べて顕著に小さくなった(1.2 × 10^4 M^-1 s^-1)。以上の結果から、水溶液中、Mg^2+はカフェイン酸による水溶化DPPHラジカル消去反応を顕著に加速することが明らかとなった。, 日本薬学会第140年会}, title = {水溶液中におけるカフェイン酸の水溶化2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒド ラジルラジカル消去反応に対するマグネシウムイオンの効果}, year = {2020} }