@misc{oai:repo.qst.go.jp:00078409, author = {中西, 郁夫 and 荘司, 好美 and 大久保, 敬 and 小澤, 俊彦 and 福原, 潔 and 松本, 謙一郎 and 福住, 俊一 and Nakanishi, Ikuo and Shoji, Yoshimi and Ohkubo, Kei and Ozawa, Toshihiko and Matsumoto, Kenichiro}, month = {Jan}, note = {我々は最近、抗酸化物質の活性評価に頻用されている2,2-ジフェニル-1-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカルをβ-シクロデキストリンによって水溶化することに成功し、DPPHラジカルの水溶液中での利用を可能とした(Chem. Commun. 2015, 51, 8311)。そこで本研究では、Troloxと水溶化DPPHラジカルとの反応を速度論的に追跡し、TroloxからDPPHラジカルへの水素移動反応におけるトンネル効果の関与の有無について検討した。  リン酸緩衝液(0.05 M, pH 7.0)中、25℃でTroloxと水溶化DPPHラジカルをユニソクRSP-1000-02NM型ストップトフロー分光測定装置で混合すると、水溶化DPPHラジカルに由来する527 nmの吸収の減少が観測された。これはTroloxが水溶化DPPHラジカルを効率良く消去したことを示している。527 nmの吸光度の経時変化から、Troloxと水溶化DPPHラジカルとの反応の二次反応速度定数(k(H))を1.4 × 10^4 M^-1 s^-1と決定した。水の代わりに重水を用いて調整したリン酸緩衝液(0.05 M, pD 7.0)中、25℃で、Troloxと水溶化DPPHラジカルとの反応の二次反応速度定数(k(D))を決定すると、k(H)値より顕著に小さくなった(k(D) = 2.0 × 10^3 M^-1 s^-1)。これは、重水中でTroloxのフェノール性OH基がOD基に変わり、重水素移動反応により水溶化DPPHラジカルが消去されたためと考えられる。速度論的同位体効果(k(H)/k(D))は7.3となり、Troloxから水溶化DPPHラジカルへの水素移動反応にトンネル効果が関与していることが示唆された。種々の温度でk(H)値およびk(D)値を決定し、反応速度定数に対する温度依存性からもトンネル効果の関与の有無について検討したので報告する。, 第31回ビタミンE研究会}, title = {水溶性ビタミンE類縁体の水溶化有機ラジカル消去反応におけるトンネル効果}, year = {2020} }