@misc{oai:repo.qst.go.jp:00078177, author = {宮川, 尚久 and 永井, 裕司 and 堀, 由紀子 and 南本, 敬史 and Miyakawa, Naohisa and Nagai, Yuji and Hori, Yukiko and Minamimoto, Takafumi}, month = {Sep}, note = {物体の質的特徴や認知に関わる霊長類の腹側視覚皮質は、低次領野から高次領野への階層的なフィードフォワード型結合モデル、あるいはこれに皮質内のリカレント結合付け加えたモデルなどで記述されることが多く、皮質下回路からの入力の役割については軽視される傾向が続いている。本研究は、側頭皮質への神経投射が知られている皮質下領域であり、社会性や情動など生物学的意義付けに関わることが知られている扁桃体がはたす役割を特定することを目的とした。マカクザルの片側の扁桃体の神経細胞にDREADD (Designer Receptor Exclusively Activated by Designer Drug)と呼ばれる機能分子の一種で興奮性作用を持つhM3Dqを導入した。我々が見出した最新のDREADD選択的作動薬Deschloroclozapine (DCZ: Nagai and Miyakawa et al, in review) を投与すると、hM3Dqを導入した扁桃体の神経活動が持続的に賦活化することが確認された。またFDG-PET(18-Fフルオロデオキシグルコース陽電子放出断層撮影法)を用いて全脳の代謝活動を可視化すると、扁桃体の局所神経活動に加え、同側の腹側視覚皮質において複数のパッチ状の賦活領域が認められたことから、扁桃体神経活動の賦活が腹側視覚皮質に一定の影響を及ぼすことが示唆された。次にその機能的意義、特に腹側視覚皮質における視覚情報表現への寄与を確かめるため、hM3Dqを導入した扁桃体と同側の腹側視覚皮質にECoG(皮質脳波測定法)電極を埋め込み、異なる社会性(顔VS非顔)および異なる情動惹起性(負情動VS中立)を持つ刺激画像セットをサルに提示した。DREADDによる扁桃体神経活動の賦活に伴い、線形サポートベクトルマシンによる顔や顔表情情報の読み出し成績が有意に下降し、この効果は腹側視覚皮質の中でも吻側の顔応答性領域周辺において最も顕著に表れることが確認された。これらの結果は、扁桃体の正常な神経活動が腹側視覚皮質における社会性や社会-情動性に関わる神経表現に貢献していることを示唆している。, 第8回多元質感知 領域班会議に参加および情報収集}, title = {扁桃体の持続的な賦活化に伴う腹側視覚皮質の社会-情動的な神経表現の変容}, year = {2019} }