@misc{oai:repo.qst.go.jp:00078040, author = {小山, 佳 and Oyama, Kei}, month = {Dec}, note = {脳の前方部に位置する前頭前野は様々な高次認知機能を司っていることが知られている。例えば、背側部に位置する前頭前野背外側部は、作業記憶(ワーキングメモリ)の保持や行動戦略の決定などを行うことで自身の目的を適切に実行・遂行することに、脳底部に位置する前頭眼窩野は、過去に得られた結果や現在の状況を蓄積・分析することにより将来得られる結果が最適になるための判断等に、それぞれ重要な役割を果たしていると考えられている。また、各々の領域内においても、異なる他の脳領域との解剖学的結合様式を基にした、神経経路単位での機能分化が存在することが近年示されつつある。例えば、前頭前野の各領域は線条体や視床などの様々な皮質下領域に投射を送っており、それぞれを結ぶ神経路は異なる機能を担っていることが、主にげっ歯類を用いた研究により明らかにされている。そのような神経経路単位での機能的役割を理解するためには、それぞれの経路の機能を特異的に操作するための技術が必要不可欠である。しかし、前頭前野が高度に発達した霊長類(サル)を対象としたそのような経路選択的な介入操作技術は発展途上であり、霊長類における神経経路レベルでの機能の理解はあまり進んでいない。 そこで我々は、化学遺伝学的手法の一つ、DREADD(Designer Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs)とその人工受容体を可視化するPETイメージング技術を用いた、サルにおける経路選択的な機能阻害法の確立を試みた。本発表では、その技術を用いた、2つの前頭前野領域(前頭前野背外側部・前頭眼窩野)と線条体・視床とを結ぶ各神経路を選択的に抑制操作した次の2つの研究結果について紹介する。 1. 視空間作業記憶における前頭前野背外側部および線条体・視床MD核ヘの神経路特有の役割 2. 報酬の価値に基づいた柔軟な意思決定における前頭眼窩野および線条体・視床MD核への神経路の特異的な役割, 令和元年度生理学研究所研究会 行動の多様性を支える神経基盤とその動作様式の解明}, title = {霊長類における、前頭前野-皮質下連絡の機能解明 -DREADDによる神経路選択的な機能操作による検討-}, year = {2019} }