@misc{oai:repo.qst.go.jp:00077960, author = {福原, 潔 and 中西, 郁夫 and 大久保, 敬 and 今井, 耕平 and 水野, 美麗 and 松本, 謙一郎 and 大野, 彰子 and Nakanishi, Ikuo and Ohkubo, Kei and Imai, Kohei and Matsumoto, Kenichiro and Ohno, Akiko}, month = {Nov}, note = {我々は天然抗酸化物質を創薬シードとした医薬品開発を目的として、がん予防効果や線虫の寿命延伸作用で注目されているレスベラトロールにメチル基を導入した化合物を合成した。本化合物は非常に強力なラジカル消去活性を有するとともに、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害作用が原因となるレスベラトロールの遺伝毒性が大きく軽減していることが判明した。今回は、寿命の延伸作用やアルツハイマー病の予防作用で注目されているフィセチンの高機能化を目指して、カテコール構造のオルト位にメチル基を導入したモノメチル体およびジメチル体を合成し、ラジカル消去活性とそのメカニズムについて検討を行った。  モノメチルカテコールを出発原料とし、Alger-Flynn-Oyamada反応を用いてフラボノイド骨格を合成後、脱保護してモノメチル体(2’-メチル体:1、5’-メチル体:2)を得た。2’5’-ジメチル体(3)はBetti反応を用いてカテコールをジメチル化後、1, 2と同様の方法で合成した。これらの化合物について、活性酸素種のモデル化合物であるガルビノキシルラジカル(GO•)との反応を速度論的解析することでラジカル消去活性を求めた。その結果、フィセチンにメチル基を導入することでラジカル消去活性が増大すること、また、2が最も強力な活性を示すことがわかった。分子軌道計算によって求めた最安定化構造より、1および3は2’-メチル基の立体障害によりAC環に対してB環が大きくねじれていること、一方、2は分子全体の平面性が保たれていることから、5’メチル基はフィセチンの立体構造に影響を与えないことがわかった。2のO-H結合の解離エネルギー(BDE)とイオン化ポテンシャル(IP)はこれらの化合物の中でどちらも最小の値を示した。また、これらの化合物のラジカル消去活性はIPと良好な負の相関を示すことから、抗酸化反応は一電子移動反応機構で進行していることが明らかとなった。以上の結果より、フィセチンのメチル誘導体は、ラジカル消去反応の過程で一電子移動反応によって生成するラジカルカチオン中間体が、メチル基の電子供与効果によって安定化することでラジカル消去反応が増強すること、さらに平面性の高い2はラジカルカチオンが非局在化するため最も強力なラジカル消去活性を示したことが推察された。, 第37回メディシナルケミストリーシンポジウム}, title = {C-メチルフラボノイドの開発}, year = {2019} }