@misc{oai:repo.qst.go.jp:00076952, author = {水野皓介 and 北川涼太 and 増山, 雄太 and 石綿整 and 岩崎孝之 and 波多野, 睦子 and Masuyama, Yuta and Hatano, Mutsuko}, month = {Sep}, note = {ダイヤモンド中の窒素空孔欠陥(NVセンタ)は光学的にアクセス可能・薄膜状に形成可能なため、広視野顕微鏡と組み合わせたイメージング計測を実現できるという、他に類を見ない特徴を持つ。広範囲を短時間で測定できるため実際の応用に適しているが、観察範囲全体に対して均一なスピン操作が必要になる。NVセンタではXY8測定を基本とした交流磁場測定がよく用いられるが、信号強度を磁場強度に直接変換するためレーザー強度やマイクロ波強度に不均一性がある場合はスピン操作の忠実度がばらつき、測定値に影響するという問題がある[1]。それに対し我々はQdyne測定[2-4]を用いて磁場の位相を計測することに着目した。既存の研究では磁場強度のみに着目していたが、位相計測はより高いロバスト性が期待できる。 Qdyne測定は交流磁場が時間発展する様子を連続的に取得していくもので、最終的にフーリエ変換によってスペクトルを得るが、このときフーリエ係数は複素数であるから位相情報を取り出すことができる。磁場強度にも位相にも依存するXY8測定と異なり、Qdyne測定では強度情報と位相情報を分けて取り出すことが可能である。加えて、信号強度は操作の忠実度に強く影響されるのに対し、位相を乱す要因はタイミングジッタや磁性体の交流応答など容易に排除可能なものに限られている。以上より位相測定はスピン操作の不均一性に対しロバストな測定が期待される。 位相測定のロバスト性を示すため、Rabi振動数(マイクロ波強度に対応)が観察範囲内に分布をもつ条件でXY8測定を行った(Fig. 1a,b)。測定対象となる磁場はサンプルより大きなコイルから印加したため均一であるが、XY8の測定値はRabi振動数の分布に強く影響を受けることがわかる。これはRabi振動数の変化がスピン操作の忠実度に直結するためである。一方Fig. 1cに示すように位相測定ではその影響は見えていないことがわかる。発表ではこの手法を用いたイメージング計測についても説明する。 [1] Masuyama et al., Rev. Sci. Inst. 89, 125007 (2018). [2] Schmitt et al., Science 356, 6340, 832 (2017). [3] Boss et al, Science 356, 6340, 837 (2017). [4] Mizuno et al., AIP advances 8, 125316 (2018). 本研究はMEXT Q-LEAP, CAO PRISMの支援を受けて行われました。ダイヤモンド試料の作製にご協力いただいた産総研 牧野俊晴博士に感謝いたします。, 第80回応用物理学会秋季学術講演会}, title = {広視野ダイヤモンド磁気顕微鏡を用いた位相計測のイメージング}, year = {2019} }