@misc{oai:repo.qst.go.jp:00076875, author = {関根, 絵美子 and 五十嵐, 欽太郎 and 牧野, 祐典 and 上野, 恵美 and 福井, 浩二 and 中西, 郁夫 and 松本, 謙一郎 and Sekine, Emiko and Igarashi, Kintaro and Makino, Yusuke and Ueno, Megumi and Nakanishi, Ikuo and Matsumoto, Kenichiro}, month = {Sep}, note = {【序論】ラット胸腺細胞は、アポトーシスを起こした際に断片化せず凝集する性質を持つため、フローサイトメトリーで細胞サイズ分布を測定すれば死細胞率を評価できる.本研究では、細胞内外の鉄イオンの分布が、フェントン反応系暴露で発生させた細胞死に与える影響を評価した. 【実験】ラットの胸腺細胞を10%ウシ胎児血清添加RPMI1640培地に懸濁し,50,500,または1000 μMとなるように硫酸第一鉄を加え30 分間インキュベートした.培地交換して硫酸第一鉄を除去あるいはそのままで、過酸化水素を100あるいは500 μMとなるよう加え、5% CO{sub}2{/sub} 条件下、37℃で4時間インキュベートした.フローサイトメーターで細胞サイズ分布を測定した. 【結果と考察】過酸化水素のみを加えた時の死細胞率は、500 μM過酸化水素で約70%,100 μMでは約40%だった.培地中硫酸第一鉄を除去せずに100 μM過酸化水素を添加しても,過酸化水素のみ添加した時の死細胞率と差は無かった.しかし硫酸第一鉄除去後に100 μM過酸化水素を添加すると,硫酸第一鉄濃度が低いほど、未除去の場合に比べて死細胞率が増加した.過酸化水素が低濃度であれば,未除去の硫酸第一鉄による•OH生成の多くは細胞から充分遠くで起こり,細胞死に関与しないと思われる.硫酸第一鉄を除去すると,過酸化水素が細胞へ届き、そこで•OHとなり細胞死が増加するが、予め細胞に取り込まれた鉄イオンが多いと,漏れ出た鉄イオンが細胞周囲で過酸化水素を除去し死細胞率が低下したと推測される.500 μMの硫酸第一鉄除去後に500 μM過酸化水素を添加すると死細胞率が過酸化水素のみより増加したが、除去せず500 μM過酸化水素を添加した場合はこれより低下した.しかしそれ以外の硫酸第一鉄濃度では、硫酸第一鉄除去の影響は無かった.添加過酸化水素濃度が高い場合、培地中の硫酸第一鉄はある程度までは細胞から遠くで•OH生成を行うが、硫酸第一鉄濃度が高いと細胞近辺で•OH生成が増えて細胞死も増加すると思われる。硫酸第一鉄を除去した時、細胞に取り込まれた鉄イオンが多いと、ある程度まで細胞死が増加するが、取り込まれた鉄イオンが多過ぎると、細胞周囲に漏れ出て防護的に働くと考えられる。以上より,細胞内外の鉄イオンの分布がフェントン反応系暴露で発生させた細胞死に対して大きく影響することが示された., 第43回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会}, title = {培地中の鉄イオン濃度がフェントン反応系暴露で誘発させた細胞死に与える影響の評価}, year = {2019} }