@misc{oai:repo.qst.go.jp:00076853, author = {高草木, 洋一 and Takakusagi, Yoichi}, month = {Dec}, note = {「量子科学」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?  ・シュレーディンガーや, 難解な方程式, 電子軌道図  ・放射線・エックス線などの電磁波や, 光レーザー・半導体  ・初の国産機登場で話題となっている量子コンピューター  ・苦手意識と憂鬱感        などなど  近年の技術革新により,「量子の目」で生命を俯瞰することをめざした, 量子生命科学「Quantum Life Science」という新たな分野が幕を開けようとしています。国の戦略目標および研究開発目標として具体的に定められ, 現在その基礎研究が推進されています。量子センシング, 量子イメージング, 量子ドット, 量子素子, 量子情報処理・通信など, 量子 (Quantum) と名のついた最先端技術が次々に登場しつつあります。  磁場, 温度, 光, 電磁波などの外的環境要因による反応を, 生物個体局所あるいは全体として時間的, 空間的そして定量的に捉え, その静的・動的変化や応答を一つのシステムとして理解しようとするのが, システム生物学の大きな目標の一つです。前述の外的要因はいずれも量子の関係する物理量であり, これらによって生じる影響もまた, 量子技術によって観測されうる生体応答です。例えば, 渡り鳥の方角認知や細胞内の温度局在, 植物の光回復, 人間の思考の流動性など, 多くの生命活動に量子が関係し, それらを説明できると推測されています。これらを解明するための体系・手段として, 今まさに量子科学への大きな関心が寄せられています。  一方で, 量子技術を基盤とした新たな診断治療技術の臨床試験や産業応用も進展しつつあり, 量子科学の概念や関連技術の重要性は, 今後もますます高まっていくと予想されます。  本特別セミナーでは, ①量子生命科学の概略, ②代表的な量子科学技術, ③システムとしての生物と量子科学技術の接点を, 具体例を挙げながら説明し, システム生物学における量子科学技術の役割について触れたいと思います。また, 既存の概念や分野に捕らわれない柔軟性の大切さやこれらを修得するための秘訣についても, 演者の経験を踏まえつつお話しします。  多くの皆様のお越しをお待ちしております。, システム生物学特論}, title = {システム生物学における量子科学技術の役割}, year = {2017} }