@misc{oai:repo.qst.go.jp:00076347, author = {牧野, 祐典 and 福井, 浩二 and C. Krishna, Murali and 中西, 郁夫 and 松本, 謙一郎 and Makino, Yusuke and Nakanishi, Ikuo and Matsumoto, Kenichiro}, month = {Jul}, note = {【序論】従来のEPR装置でスピン量の定量を行うには測定対象試料と外部および内部標準物質を同一の共鳴条件で測定し比較する必要があった。しかしながら試料量や試料の位置等キャビティ内の物理的な環境を再現できれば、内部標準物質を使用せず、外部標準物質と未知試料を直接比較でき操作を簡略化できると考えた。そこでX-band EPR装置を用いて2試料間の比較による定量分析を可能にする条件について検討した。 【実験】まず、キャビティ内の共鳴条件について検討した。DPPHの微小結晶の位置を変えて測定し、共振器内の感度分布を予め確認し、共鳴条件に影響を与えない試料の量について検討した。更にTEMPOLを標準試料として試料容器変更に伴うシグナル強度の変化、特に感度と再現性の観点で実験を行った。試料容器はX-band EPR測定法で一般的に使われているPTFE tubing, quartz flat cuvette, glass capillaryと加えてglass capillary with improved holderを使用した。Improved holderとは感度と測定時の安定性を向上させるため、quartz holderにシリコンキャップを取り付けたものである。次に溶質、溶媒の違いによるシグナル強度への影響を調べるため、Glass capillary with improved holderを用いて複数のニトロキシラジカル (MC-PROXYL, 3-carboxy-PROXYL. 3-carbamoyl-PROXYL, TEMPO, TEMPOL, TEMPONE)と複数の溶媒 (dissolved with water, ethanol, chloroform, acetone, acetonitrile)で溶液を作成し、EPR測定を行った。 【結果と考察】DPPHによるキャビティ内の感度域についての実験では、幅3 cmの試料をキャビティの中心に設置することが信号強度の誤差を少なくする必要条件であると考えられた。試料容器の比較では、PTFE tubing, quartz flat cuvette, glass capillary with improved holder, glass capillaryの順に検出感度が良く、glass capillaryはimproved holderを装備したことで感度の向上が見られた。Capillaryを試料容器として用いた測定は比較的高い再現性を得た。特にglass capillary with improved holderは水溶液試料のEPR測定において高い感度と再現性を得ることができることからEPRによる定量分析で非常に有用であると考えられた。 ニトロキシラジカルは溶媒次第でシグナル強度が変わり、比較試料共に同一の溶媒を使用することが共鳴条件の一致のために必要な要素であることを示した。, 第23回ESRフォーラム研究会}, title = {EPRによる定量分析方法とその活用}, year = {2019} }