@article{oai:repo.qst.go.jp:00074836, author = {佐方, 周防 and Sakata, Suoh}, issue = {1}, journal = {放射線治療部会誌}, month = {Apr}, note = {分離校正では,線量計を構成する電離箱と電位計を別々に校正し,それぞれに校正定数が与えられる.本校正は,冗長性確保や不確かさ軽減など,校正側およびユーザーの双方に利点のある方法であるが,校正に必要な絶対電荷の評価が難しく,校正手法からするとやや取りつきにくい面もあった.ただ,近年になり,精密化が進む放射線治療では,線量に対しても高度な品質管理が求められるようになり,それに対応できる分離校正の実施も要求される機運にある. 現在,治療分野の線量計校正の二次標準機関は医用原子力技術研究振興財団(以下,財団)であるが,その方法は一体校正である.財団としても,より効率化・高精度化の見込める分離校正の実現を目指し,数年前から手法の開発・機器の準備を進めてきたが,この度,漸くシステムの構築および測定環境の整備が完了し,本校正をJCSS登録事業者として行うべく製品技術評価基盤機構(NITE)に登録申請の段階である. 財団の分離校正は,基本的にNITEの「直流微小電離・電荷校正についての技術的要求適用指針(JCT21007)」(以下,適用指針)に準拠する.校正システムを構成する主な機器は,標準電位計および標準電荷源であり,双方とも適用指針が示すワーキングスタンダードに相当する. 標準電位計は,電位計の負帰還回路に挿入した標準コンデンサーと直流電圧源によって,感度を自己校正する.標準コンデンサーと直流電圧を決める電圧測定装置は,共に適用指針が示す常用参照標準に相当する.従って,電位計の指示値は電荷の絶対値に換算できる.標準電荷源は,直流電流発生装置とタイマーで制御する電流シャッターから組み立てる.発生する電荷(電流と時間の積)は標準電位計で読み取り,値を電荷の絶対値として決定する. ユーザー電位計の校正では,標準電荷源から数種類の電荷を電位計に入力し,電位計の表示を読み取る.校正証明書には,この電荷を校正値として,それに対する電位計の読み値とその不確かさを示す.更に,これを基にして求めた電位計校正定数,kelecを参考値として添付する. ユーザー電離箱の校正では,水中のγ線標準場に設置した電離箱の出力を財団の標準電位計で読み取り,標準場の値と標準電位計の測定値を比較して校正定数を決める.校正証明書には,電離箱の水吸収線量校正定数,ND,w(単位:Gy/C)が示されるが,単位中のCは電荷の絶対値なので,表示値が校正されている電位計と組み合わせた場合のみ正しい線量が得られる.}, pages = {47--51}, title = {分離校正サービスについて}, volume = {34}, year = {2019} }