@misc{oai:repo.qst.go.jp:00073147, author = {長谷川, 真保 and 西久保, 開 and 横谷, 明徳 and 長谷川 真保 and 西久保 開 and 横谷 明徳}, month = {Jan}, note = {放射線照射により誘発されたゲノムDNA上の二本鎖切断(DSB)の多くは、 XRCC4やLigⅣなど様々な修復タンパク質が関与する非相同末端結合修復 (NHEJ)で効率よく修復される。DNA-PKによってリン酸化を受け活性化した XRCC4はLigⅣのライゲーション反応の足場として機能するために、XLFと 複合体構造をとるとともに、これらがさらに多量体化した巨大なフィラ メント構造を形成することで、不安定なDSB末端をサポートし安定化する モデルが提唱されている[1]。このような複雑なDSB修復装置(machinery) の動作原理、すなわち高次構造の熱力学的な自己組織化プロセス(ダイ ナミクス)を知ることは、DSB修復メカニズムを理解する上で重要である。 この高次構造形成には、タンパク質のリン酸化による構造変化が重要な役割を果たしていると推測される。私たちは、野生型及び特定のアミノ 酸残基をアスパラギン酸置換することで疑似リン酸化したXRCC4変異体 に対して放射光円二色性(CD)スペクトル測定を行い、これまで結晶化されていないC末端側の領域がタンパクの二次構造変化と活性化に大きな役割を果たしていることを見出した。一方、紫外領域の動的光散乱では疑似リン酸化による分子の拡散速度に違いは確認できていない。タンパク質の大きさや形状情報が得られるX線小角散乱により、自己組織化のダイ ナミクスの解析を行う必要がある。これまでに得られている予備的な結果を基に、フィラメントモデルの検証に向けた今後の研究を展望する。 [1] Williams, G.J. et al. DNA Repair 17, 110-120 (2014)., 第32回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム}, title = {DNA修復タンパク質複合体形成過程に関する小角散乱研究の試み}, year = {2019} }