@misc{oai:repo.qst.go.jp:00073032, author = {古澤, 佳也 and 大澤, 大輔 and 小川原, 亮 and 小西, 輝昭 and Furusawa, Yoshiya and Ohsawa, Daisuke and Ogawara, Ryo and Konishi, Teruaki}, month = {Nov}, note = {放射線の線質を表すにはLETが便利で、HIMACでは線量加重平均LET (dose-averaged LET)が用いられているが、その電離密度は単一成分とは限らない。SOBPビームはエネルギー異なる粒子の混合ビームであり、また粒子の破砕が生じると加速粒子とは異なった元素が混入する。さらに各粒子はその周辺にトラック構造(電離密度分布)が形成され、電離密度の分布を持つ。こういったことから粒子線は異なった電離密度が複雑に絡み合った混合場で有り単一成分ではない。SOBPビームは体内の深度毎に生物効果が計算され、その生物効果分布は深さの関数として設計されている。それぞれの深さでのSOBPビームのLETは平均値として計算され、その分布は議論していない。LET値が存在するためにLETの平均値だけが一人歩きしてしまっている場合が多い。LET-RBEについての研究は非常に多いが、混合ビームのLETと生物効果に関しては慎重な評価が必須である。そこで例としてMonoとSOBPビームで同じLETに対するRBEの違いを紹介する。
実験はV79細胞を用い、放射線には破砕粒子の混入の少ない135MeV/uの炭素線を用いた。monoビームのLETに対するRBEおよび、回転レンジシフタ-(HIMACのプロトタイプver.3)による3cm-SOBPビームの、各深さ位置での平均LETとそこでのRBEを求めて比較した。
横軸をLETにとってRBEを比較すると、LETが65~130 keV/μmに対して、monoビームのRBEは2.6~3.9であり、SOBPビームでは1.7~3.0であった。これはMonoの方が1.5~1.3倍ほど高い値である。これはSOBP中では生物効果に寄与の少ないLET成分が多く含まれている為である。また入射端の30 keV/μm付近ではLETの分布が似通っていて、両方のビームでほぼ同じRBE値(~1.6)を示した。, 日本放射線影響学会第61回大会}, title = {粒子線のRBEは線量平均LETでは一義に決まらない}, year = {2018} }