@misc{oai:repo.qst.go.jp:00073020, author = {平戸, 未彩紀 and 横谷, 明徳 and 馬場, 祐治(日本原子力研究開発機構) and 藤井, 健太郎 and 平戸 未彩紀 and 横谷 明徳 and 藤井 健太郎}, month = {Nov}, note = {臭素原子(Br)を取り込ませたDNAを持つ細胞は、放射線照射に対して高い増感効果があることが、様々な細胞を用いた研究により報告されている。Brを持たない正常なDNAと比較して、Brが存在することによりDNAの放射線損傷の量や質が異なることが予想されるが、その詳細は明らかになっていない。Brウラシル(BrU)の酸化還元電位が他の塩基と比較して小さいため、通常ではDNA損傷を作らない水和電子とDNAが反応した後に、余剰な電荷がBrUに移動し損傷を形成するメカニズムが、モンテカルロシミュレーション研究により提唱されている(*)。Br原子が存在することにより、そもそもどのような電子状態の変化がDNAに生じるのかを明らかにするために、私たちはまずX線誘導光電子分光法(XPS)により、DNA関連分子を構成する各原子の内殻準位がBrの存在により変わるか否かを調べた。光電子分光実験は、つくばの高エネルギー加速器研究機構・フォトンファクトリー(KEK・PF)のBL27Aで行った。インジウム基板に試料を埋め込み、2-3keVの単色のX線を照射し、試料から放出される光電子の運動エネルギーを測定した。試料にはBrU及びブロモデオキシウリジンモノフォスフェイト(Br-dUMP)と、Brを含まないウラシル及びチミジンモノフォスフェイトの薄膜を用いた。いずれの試料についても、各原子の内殻準位に帰属される光電子ピークを得ることができたが、光電子の結合エネルギーはBrの有無で違いは無かった。このことから、Brは内殻レベルの準位に違いを与えないと結論された。一方、価電子状態に変化が生じることが予想されるため、今後はX線光電子分光、X線吸収微細構造、蛍光X線分析や共鳴オージェ電子分光を使って、価電子帯を詳細に調べていく。, 日本放射線影響学会第61回大会}, title = {X 線光電子分光法によるBr を含むDNA 関連分子の内殻電子状態の研究}, year = {2018} }