@misc{oai:repo.qst.go.jp:00072908, author = {三井, 隆也 and Mitsui, Takaya}, month = {Aug}, note = {放射光核共鳴現象を用いた研究は、大強度放射光で物質中の原子核を励起して、その後に散乱されるγ線の同位体選択性やneVレベルの超単色性といった通常のX線の散乱にない性質を利用して物質状態を探ることができる極めてユニークな手法である。得られる物性知見は、表1に示す様に多岐に渡り、新現象の探査や物質現象解明のための強力なツールとなっている。現在では、JASRI共用ビームラインBL09XU、QST専用ビームラインBL11XUを中心として、BL35XU、BL19LXU、BL10XUなど、SPring-8の複数のビームラインで研究の目的に合わせた研究が展開されている。核共鳴散乱を用いた応用研究は、スピントロニクス、水素吸蔵合金、超伝導体、高分子、生体物質から地球科学などの広範な科学分野に渡っている。ここ数年で進展した分野として、核共鳴散乱法が元素選択的かつ局所的な電子状態の測定に威力を発揮するため、薄膜•多層膜の界面磁性やナノ材料の磁性研究に積極的に利用されるようになった。他の測定手段からは磁性に関する有効な情報が得られにくい磁気モーメントの大きさと向きが同時に決められる特性から、最近、スピントロニクス素子の要素としてのニーズが高い垂直磁気モーメント反強磁性薄膜の研究開発に有効活用されている。これら応用研究に加えて、高速検出器などの測定要素技術を含めた核共鳴散乱測定法の高度化研究も行われており、物性研究と測定手法開発研究を両輪として研究が活発に行われている。本年度の報告では、応用研究の中からスピントロニクス関連材料および高分子スローダイナミクス研究に関する最新の特筆すべき成果を紹介する。更に、今後の核共鳴散乱研究の高度化に不可欠な計測技術として開発が進められている超高真空・高温・低温条件下の金属薄膜にも応用可能な全反射メスバウアー分析装置、高エネルギー核共鳴散乱実験の計測効率を格段に向上させる時間検出器に加え、超高精度な核時計を実現できる229Th核共鳴散乱の最新の結果と将来展望についても報告する。, SPring-8シンポジウム2018}, title = {核共鳴散乱研究会  ― 核共鳴散乱を用いた物質研究と将来展望 ―}, year = {2018} }